2025/10/16 13:28 NEW!!
香港前場:ハンセン0.4%安で反落、上海総合は0.1%上昇 
16日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比111.33ポイント(0.43%)安の25799.27ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が21.35ポイント(0.23%)安の9229.56ポイントと反落した。売買代金は1561億8020万香港ドルとなっている(15日前場は1586億470万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米中通商対立の警戒感や、中国経済の鈍化懸念などが相場の重しとなった。中国当局がレアアース(希土類)輸出規制の強化を打ち出したことに端を発し、米国は対中圧力を強めている。トランプ米大統領は15日、米国と中国は今現在、貿易戦争の状態にあるとの認識を示した。また、前日引け後に報告された9月の中国金融統計では、人民元建て新規融資額が前月から拡大したが、市場予想にはとどかず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回っている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国共産党は来週20〜23日に第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を開き、来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)について議論する。景気対策に対する期待感が相場を下支えした。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、モバイル端末・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が3.1%安、香港不動産大手の恒隆地産(101/HK)とオンライン医療の京東健康(JDヘルス:6618/HK)がそろって2.9%安と下げが目立った。小米に関しては、先ごろ発生した同社製EV(電気自動車)の死亡事故が改めて売り材料視されている。事故を起こした高級EV「SU7 Ultra」は人気を博し、5月下旬時点の予約販売で年間販売目標を達成した。
セクター別では、新興EVが安い。小米集団のほか、蔚来集団(9866/HK)が4.4%、小鵬汽車(9868/HK)が3.8%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.0%ずつ下落した。
半導体セクターもさえない。蘇州貝克微電子(2149/HK)が2.2%安、晶門半導体(2878/HK)が1.9%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)とASMPT(522/HK)がそろって1.8%安で前場取引を終えた。そのほか、クラウドや人工知能(AI)技術の関連銘柄も値を下げている。ハンセン科技(テック)指数は1.4%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
半面、中国の金融セクターはしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が1.5%、交通銀行(3328/HK)が1.2%、中国工商銀行(1398/HK)が1.0%、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が0.9%ずつ上昇した。
空運・海運セクターも物色される。中国東方航空(670/HK)が5.0%高、中国南方航空(1055/HK)が2.1%高、中国国際航空(753/HK)が1.4%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.7%高、東方海外(316/HK)が2.2%高と値を上げた。空運各社については、9月の旅客数がそれぞれプラス成長を継続したことも支援材料となっている。
本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3916.10ポイントで前場の取引を終了した。エネルギーが高い。銀行・保険、医薬、消費、半導体、海運なども買われた。半面、素材は安い。不動産、自動車、インフラ建設も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米中通商対立の警戒感や、中国経済の鈍化懸念などが相場の重しとなった。中国当局がレアアース(希土類)輸出規制の強化を打ち出したことに端を発し、米国は対中圧力を強めている。トランプ米大統領は15日、米国と中国は今現在、貿易戦争の状態にあるとの認識を示した。また、前日引け後に報告された9月の中国金融統計では、人民元建て新規融資額が前月から拡大したが、市場予想にはとどかず、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びも予想を下回っている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国共産党は来週20〜23日に第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を開き、来年から始まる第15次5カ年計画(2026〜30年)について議論する。景気対策に対する期待感が相場を下支えした。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、モバイル端末・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が3.1%安、香港不動産大手の恒隆地産(101/HK)とオンライン医療の京東健康(JDヘルス:6618/HK)がそろって2.9%安と下げが目立った。小米に関しては、先ごろ発生した同社製EV(電気自動車)の死亡事故が改めて売り材料視されている。事故を起こした高級EV「SU7 Ultra」は人気を博し、5月下旬時点の予約販売で年間販売目標を達成した。
セクター別では、新興EVが安い。小米集団のほか、蔚来集団(9866/HK)が4.4%、小鵬汽車(9868/HK)が3.8%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.0%ずつ下落した。
半導体セクターもさえない。蘇州貝克微電子(2149/HK)が2.2%安、晶門半導体(2878/HK)が1.9%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)とASMPT(522/HK)がそろって1.8%安で前場取引を終えた。そのほか、クラウドや人工知能(AI)技術の関連銘柄も値を下げている。ハンセン科技(テック)指数は1.4%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
半面、中国の金融セクターはしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が1.5%、交通銀行(3328/HK)が1.2%、中国工商銀行(1398/HK)が1.0%、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が0.9%ずつ上昇した。
空運・海運セクターも物色される。中国東方航空(670/HK)が5.0%高、中国南方航空(1055/HK)が2.1%高、中国国際航空(753/HK)が1.4%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.7%高、東方海外(316/HK)が2.2%高と値を上げた。空運各社については、9月の旅客数がそれぞれプラス成長を継続したことも支援材料となっている。
本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3916.10ポイントで前場の取引を終了した。エネルギーが高い。銀行・保険、医薬、消費、半導体、海運なども買われた。半面、素材は安い。不動産、自動車、インフラ建設も売られた。
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