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2020/09/21 13:22

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 週明け21日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比232.32ポイント(0.95%)安の24223.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.70ポイント(0.64%)安の9740.40ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は654億3900万香港ドルにやや拡大している(18日前場は536億9200万香港ドル)。
 米中対立の警戒感がくすぶる流れ。中国商務部は19日、国内企業の権利を害する外国企業などを「信頼できない実体」としてリスト化し(中国版エンティティリスト)、取引を制限・禁止する制度を発表した。即日で施行している。中国アプリを巡る不透明感がやや薄らぐなか、指数は小高くスタートしたものの、ほどなくマイナスに転じた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が2.9%安。同社に関しては、上述した「中国版エンティティリスト」に第1陣として組み入れられるとの観測が嫌気された。そのほか、マカオカジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)がそれぞれ3.8%安、3.3%安、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.6%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港に拠点を置く金融が軒並み安。上記したHSBCのほか、スタンダード・チャータード(2888/HK)が2.7%、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)と東亜銀行(バンク・オブ・イースト・アジア:23/HK)がそろって1.7%、中銀香港(2388/HK)が1.2%ずつ下落した。
 空運キャリアや空港など交通・運輸セクターもさえない。中国南方航空(1055/HK)が2.9%安、中国東方航空(670/HK)が2.5%安、中国国際航空(753/HK)が1.9%安、北京首都国際機場(北京首都空港:694/HK)が3.2%安、海南美蘭国際空港(357/HK)が2.9%安で引けた。
 ゼネコンや建材のインフラ建設セクターも売られる。中国建築国際集団(3311/HK)が2.3%安、中国交通建設(1800/HK)が1.9%安、中国中鉄(390/HK)が1.5%安、中国建材(3323/HK)が3.2%安、華潤水泥HD(1313/HK)が2.2%安、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が1.6%安で取引を終えた。
 半面、証券セクターの一角は物色される。江蘇省無錫市を地盤とする国聯証券(1456/HK、601456/SH)が47.9%高と急騰した。同業の国金証券(600109/SH)と合併する計画が刺激材料となっている。これを皮切りに、中国の証券業界で合併・買収(M&A)ラッシュが始まる可能性が指摘された。そのほか、広発証券(1776/HK)が1.6%高、華泰証券(6886/HK)が1.1%高と上昇している。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.41%安の3324.25ポイントで前場の取引を終えた。保険株が安い。消費関連株、公益株、医薬品株、空運株、不動産株、自動車株、銀行株なども売られた。半面、証券株は高い。防衛関連株、メディア関連株も買われた。


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