/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/09/23 13:28

香港前場:ハンセン0.01%安で3日続落、上海総合は0.02%下落 無料記事

 23日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比2.88ポイント(0.01%)安の23713.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が15.06ポイント(0.16%)安の9561.75ポイントとそろって3日続落した。半日の売買代金は557億3300万香港ドルとなっている(22日前場は555億3600万香港ドル)。
 米中関係の悪化懸念が強まる流れ。トランプ米大統領は22日、国連総会の一般討論演説に臨み、新型コロナウイルスの感染拡大について、「中国の初動対応不備が原因だ」と非難した。また、中国のショート動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業を巡っては、米中の対立が鮮明化している。
 ただ、大きく売り込む動きはみられない。米株高が支えとなっている。昨夜の米株市場では、コロナ禍にあっても業績が安定している主力ハイテク株に見直し買いが入り、主要株価指数がそろって反発した。その流れを継ぎ、香港でもハイテク関連に買いが先行し、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.2%安、本土大手行の交通銀行(3328/HK)が1.8%安、金融大手グループのHSBC(5/HK)が1.6%安と下げが目立っている。HSBCに関しては、取引を制限・禁止する「中国版エンティティリスト」に第1陣として組み入れられるとの観測や、資金洗浄(マネーロンダリング)に関与していたと報道されたことが引き続き売り材料視されている。
 セクター別では、中国の銀行・保険が安い。上記した交通銀行のほか、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が3.7%、中国建設銀行(939/HK)が1.3%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が2.5%、中国太平保険HD(966/HK)が2.0%ずつ下落した。
 半面、ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連はしっかり。ハンセン科技指数は0.8%高と続伸した。組み入れ上位銘柄では、頭文字をとって「ATMX」と呼ばれる阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.4%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.3%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が1.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.2%高で取引を終えている。
 医薬品セクターも高い。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が10.5%、上海復星医薬集団(2196/HK)が5.7%、金斯瑞生物科技(1548/HK)が4.5%、三生製薬(1530/HK)が3.9%、中国生物製薬(1177/HK)が3.3%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%高の3275.09ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が高い。ハイテク株、海運株、自動車株、消費関連株やインフラ関連株の一角なども買われた。半面、金融株は安い。不動産株、資源・素材株、空運株も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース