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2019/05/17 13:29

香港前場:ハンセン0.8%安で3日ぶり反落、上海総合は1.5%下落 無料記事

 17日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比218.38ポイント(0.77%)安の28056.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.92ポイント(0.59%)安の10747.70ポイントとそろって3日ぶりに反落した。半日の売買代金は528億1000万香港ドルとなっている(16日前場は499億1500万香港ドル)。
 米中対立の激化を警戒。米商務省は16日、中国通信機器メーカー大手の華為科技(ファーウェイ)とその関連会社68社を対象に、米国製品の輸出を事実上禁止する規制を同日付で正式に発効したと官報で告知した。中国側は猛反発し、報復措置の導入を示唆している。また、米農務省の最新データでは、中国が米国産豚肉の輸入を大量にキャンセルした事実が分かった(今月9日までの週)。関税引き上げに対抗したとの見方がある。通貨安も逆風。香港ドルの対米ドル相場は、米ドルペッグ制に基づく許容変動幅(7.75〜7.85香港ドル)の安値下限で推移している。人民元安も進行し、上海外国為替市場では対米ドルの人民元相場が昨年11月以来の安値水準に落ち込んだ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が9.2%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.7%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.3%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.6%安と下げが目立った。舜宇光学科技と瑞声科技は、ファーウェイやアップルに部品を供給している。万洲国際は米国の売り上げが多い。米中対立による悪影響が危惧された。恒安国際集団に関しては、元安による輸入原料コストの増加が不安視されている。
 業種別では、5G関連が安い。通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)が6.5%、京信通信系統HD(2342/HK)が3.7%、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が2.6%、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が2.5%、光ファイバー・ケーブルメーカーの長飛光繊光纜(6869/HK)が1.7%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が3.5%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.6%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.1%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.5%安で引けた。
 不動産セクターも売られる。雅居楽集団HD(3383/HK)が3.5%安、中国金茂HD(817/HK)が2.8%安、中国恒大集団(3333/HK)が2.5%安、碧桂園HD(2007/HK)が2.0%安と値を下げた。
 本土マーケットも3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.46%安の2912.48ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。自動車株、運輸株、資源・素材株、不動産株、インフラ関連株、医薬品株、金融株も値下がりした。


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