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2020/09/22 13:22

香港前場:ハンセン0.3%安で続落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 22日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比63.36ポイント(0.26%)安の23887.33ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は12.07ポイント(0.13%)高の9652.49ポイントと反発した。半日の売買代金は555億3600万香港ドルにやや縮小している(21日前場は654億3900万香港ドル)。
 海外株高を嫌気した売りが先行。新型コロナウイルス感染拡大の警戒感が再燃する中、欧州市場の主要株価指数は軒並み急落し、米株市場でも売りが継続した。また、中国のショート動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業を巡り、米中対立の不安が強まったこともマイナス。TikTokを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)と米オラクルが合意した提携案について、中国共産党系メディア「環球時報」の編集長、胡錫進氏は21日、自身のSNS上に「中国当局は合意案を承認しないだろう」と投稿した。トランプ米大統領も同日、提携案に対する暫定承認を撤回する可能性を示唆している。ただ、大きく売り込む動きはみられない。指数は直近の下落ピッチが速かったこともあり、自律反発狙いの買いも散見される(本土株指数は前引けにかけてプラス)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオカジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.5%安、同業の金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.9%安、金融大手グループのHSBC(5/HK)が2.6%安とそろって続落した。カジノ銘柄については、中国当局が足元で、マカオでのマネーロンダリング(資金洗浄)取り締まりを強化している模様――と香港メディアが21日報じたことが引き続き売り材料視されている。HSBCに関しては、取引を制限・禁止する「中国版エンティティリスト」に第1陣として組み入れられるとの観測や、資金洗浄(マネーロンダリング)に関与していたと報道されたことがネガティブ材料だ。このほか、香港系不動産も下げが目立っている。
 セクター別では、空運キャリアや空港など交通・運輸が続落。中国国際航空(753/HK)が3.9%安、中国南方航空(1055/HK)が2.9%安、中国東方航空(670/HK)が2.0%安、北京首都国際機場(北京首都空港:694/HK)が2.7%安、海南美蘭国際空港(357/HK)が2.3%安で引けた。
 半面、ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連はしっかり。ハンセン科技指数は1.6%高と反発した。組み入れ上位銘柄では、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.2%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が1.9%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.6%高と上昇している。
 一方、本土マーケットは小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.12%安の3312.89ポイントで前場の取引を終えた。資源・素材株が安い。エネルギー株、運輸株、防衛関連株、インフラ関連株、銀行・保険株なども売られた。半面、証券株は高い。食品飲料株、医薬品株も買われた。



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