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2019/06/10 17:34

香港大引:ハンセン2.3%高で3日続伸、銀河娯楽7.2%上昇 無料記事

 連休明け10日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比613.36ポイント(2.27%)高の27578.64ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が192.60ポイント(1.86%)高の10526.92ポイントと反発した。売買代金は919億4800万香港ドルに拡大している(6日は671億300万香港ドル)。
 早期の米利下げ観測がプラス。5月の米雇用統計が下振れるなか、米連邦準備理事会(FRB)は早い時期に利下げする――との見方が一段と高まった。先週末の米株が大幅上昇した流れを継いでいる。取引時間中に公表された5月の中国貿易統計は、輸出が上振れる一方、輸入が下振れるなどまちまちの内容。国内消費の弱さが意識されたものの、景気テコ入れ策に対する期待感が逆に強まった。指数は上げ幅を徐々に広げている。
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が7.2%高、舜宇光学科技(2382/HK)が6.8%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が6.7%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.9%高と値上がり率上位に並んだ。時価総額上位の金融やネットも上げが目立つ。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は3.8%高と反発した。
 業種別では、海運・海運が高い。中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.4%、太平洋航運集団(2343/HK)と中遠海運HD(1919/HK)がそろって2.8%、中遠海運港口(1199/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 第5世代(5G)移動通信関連の銘柄群も物色される。通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)が7.2%高、京信通信系統HD(2342/HK)が6.9%高、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が3.2%高、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が1.6%高で引けた。中国の通信機器メーカー最大手、華為技術(ファーウェイ)は今年、5G移動通信サービス関連の研究開発投資に100億人民元(約1570億円)以上を投じる方針という。また、中国各地で5G基地局の設置が急ピッチに進められていると報じられた。
 中国不動産セクターもしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が4.2%高、中国金茂HD(817/HK)が3.5%高、広州富力地産(2777/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって2.4%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が13.0%高と急伸。2019年3月期(本決算)の増益と配当増額が好感された。
 本土マーケットは7日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.86%高の2852.13ポイントで取引を終えた。保険株が相場をけん引。農業関連株が急伸し、消費関連株も上げが目立った。港湾・海運株、不動産株、自動車株、医薬品株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども買われている。半面、証券株は安い。空運株も売られた。




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