/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/09/28 13:53

香港前場:ハンセン0.7%高で3日ぶり反発、上海総合は0.2%下落 無料記事

 週明け28日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比170.89ポイント(0.74%)高の23406.31ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は50.91ポイント(0.55%)高の9353.50ポイントと6日ぶりにそれぞれ反発した。半日の売買代金は494億7300万香港ドルにやや縮小している(25日前場は607億4600万香港ドル)。
 中国指標の改善が好感される流れ。国家統計局は27日、2020年8月の全国工業企業の利益総額が前年同月比で19.1%増加したと報告した。プラス成長は4カ月連続となり、製造業の回復が続いている実態が明らかとなっている。先週末の米株市場で、ハイテク株の買いが継続したことも好感された。もっとも、上値は限定的。今週後半から始まる国慶節に伴う大型連休(本土市場は10月1〜8日が休場、香港は1〜2日が休場)を前に、模様眺めのスタンスも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が7.8%高、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.4%高、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.2%高と上げが目立った。HSBCに関しては、大株主の保有株増も刺激。中国平安保険(2318/HK)傘下の資産管理会社が23日にHSBC1080万株を買い増ししたことがわかった。
 セクター別では、中国の銀行が高い。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.5%、中国農業銀行(1288/HK)が1.7%、招商銀行(3968/HK)が1.3%、交通銀行(3328/HK)が1.1%ずつ上昇した。
 中国の不動産セクターも急伸。中国恒大集団(3333/HK)が11.9%高、広州富力地産(2777/HK)が5.7%高、万科企業(2202/HK)が5.2%高、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.3%高、融創中国HD(1918/HK)が4.2%高で引けた。中国恒大集団は先週25日、債務リスク報道を嫌気して9.5%安と大幅続落。この日は買戻しが先行している。
 半面、半導体や通信設備・工事の銘柄群はさえない。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.8%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.7%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.4%安、京信通信系統HD(2342/HK)が3.7%安、中国通信服務(552/HK)が2.0%安と値を下げた。ICファウンドリー中国最大手のSMICに関しては、トランプ政権が同社に対して輸出規制を実施したと報じられたこともネガティブ。この報道に関してSMICは27日、「米国当局から正式な通知を受け取っていない」とのコメントを発表したものの、投資家の不安は強まる状況だ。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.22%安の3212.27ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が安い。インフラ関連株、素材株、不動産株、金融株の一角なども売られた。半面、食品飲料株は高い。エネルギー株、海運株、公益株、海運株、半導体株の一角も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース