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2018/10/29 17:34

香港大引:ハンセン0.4%高で5日ぶり反発、決算好感でHSBCが5.0%上昇 無料記事

 週明け29日の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比94.41ポイント(0.38%)高の24812.04ポイントと5日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は46.00ポイント(0.46%)安の10012.63ポイントと5日続落した。売買代金は946億6500万香港ドルとなっている(26日の売買代金は956億3300万香港ドル)。
 選別物色が強まる流れ。香港上場企業の決算発表が佳境入りし、業績動向を手がかりに売り買いが交錯した。金融大手グループのHSBC(5/HK)は昼に7〜9月期決算を報告。調整後純利益が予想を上回ったことを材料視し、5.0%高と急伸している。ハンセン指数を128ポイント押し上げた。ただ、中国企業の業績不安がくすぶるなか、本土株指数はマイナスで引けている。先週末27日に公表された1〜9月の工業企業利益は前年同期比14.7%増にとどまり、1〜8月の16.2%増から減速した。
 ハンセン指数の構成銘柄では、HSBCのほか、中国政府系の華潤電力HD(836/HK)が3.5%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が3.0%高、大手行の交通銀行(3328/HK)が2.1%高と上げが目立った。交通銀行については、1〜9月期の増益、不良債権比率の改善を好感している。このほか、米長期金利の低下を受け、香港系不動産も物色された。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利安の期待が強まっている。
 半面、中国の石炭セクターは安い。エン州煤業(1171/HK)が16.3%、中国中煤能源(1898/HK)が4.7%、中国神華能源(1088/HK)が4.0%ずつ下落した。エン州煤業が公表した1〜9月期決算は1割増益だったものの、7〜9月ベースでは3割減益。業界の先行きが不安視された。
 他の個別株動向では、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)が8.1%安と大幅続落。7〜9月期の5割減益(1〜9月期では4割増益)が売り材料視された。また、農機メーカー中国大手の第一トラクター(ファースト・トラクター:38/HK)は8.0%安。赤字転落を嫌気して8.0%値下がりした。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.18%安の2542.10ポイントで取引を終えた。消費関連株が安い。金融株や不動産株、医薬株、ハイテク株、資源・素材株、インフラ関連株、公益株などを含んだ全業種が下落した。



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