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2018/12/11 13:38

香港前場:ハンセン0.1%安で5日続落、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比29.34ポイント(0.11%)安の25723.04ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が49.36ポイント(0.48%)安の10223.84ポイントとそろって5日続落した。半日の売買代金は362億6700万香港ドルとなっている(10日前場は403億6400万香港ドル)。
 欧州情勢の不透明感が重し。英国の欧州連合(EU)離脱案を巡り、英下院が11日に予定していた採決をメイ英首相は見送った。離脱案の内容は議会で否決される――との見方が強まるなか、採決を延期せざるを得なくなった格好。「合意なき離脱」の可能性も指摘されている。ただ、下値は限定的。本土株高を追い風に、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.0%安、中国大手行の交通銀行(3328/HK)が1.5%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が1.4%安と下げが目立った。香港のほか、英国にも拠点を置く金融大手グループのHSBC(5/HK)も0.8%安と下落。同社は指数寄与度が大きいため、1銘柄で指数を19.7ポイント押し下げている。
 業種別では、石炭や石油のエネルギー関連がさえない。エン州煤業(1171/HK)が2.1%安、中国中煤能源(1898/HK)が1.6%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)と中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)がそろって1.3%安で引けた。原油相場の急反落(WTI原油先物3.1%安)が逆風となっている。
 半面、ハイテク関連セクターはしっかり。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.4%高、光ファイバー・ケーブルメーカーの長飛光繊光纜(6869/HK)が1.9%高、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が0.9%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が0.8%高と買われた。舜宇光学に関しては、11月のスマホ用レンズ出荷数の6割増も引き続き材料視されている。
 マカオのカジノセクターも高い。永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が4.8%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.4%、美高梅中国(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が2.8%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.7%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.2%ずつ上昇した。外資ブローカーが新規リポートで、12月1日から9日の域内カジノ収入は、前年同期に比べ6%伸びたもようと指摘したことが好感されている。
 本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の2591.75ポイントで前場の取引を終えた。不動産株が高い。ハイテク株、医薬株、消費関連株なども値上がりした。


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