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2020/10/08 13:41

香港前場:ハンセン0.8%安で5日ぶり反落、米中関係の悪化懸念が再燃 無料記事

 8日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比189.12ポイント(0.78%)安の24053.74ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は66.53ポイント(0.69%)安の9562.76ポイントとそろって5日ぶりに反落した。半日の売買代金は491億7100万香港ドルとなっている(7日前場は509億8000万香港ドル)。
 中国発の新規材料に乏しい中で、米中関係の悪化懸念が蒸し返される流れ。11月3日の米大統領選に向けた副大統領候補のテレビ討論会が日本時間8日午前スタートし、共和党のペンス元副大統領は、「新型コロナウイルスに関しては中国の責任を追及する」と強調した。また、米メディアは8日、「中国の2大電子決済プラットフォームに対し、トランプ米政権が制限を課すことを検討しているもよう」などと消息筋の話として報じている。取引再開後の本土株動向も気がかり。中国国内では、国慶節に伴いマーケットが先週1日から8日まで休場となっている。昨夜の米株高を好感し、ハンセン指数はプラス圏で寄り付いたものの、程なくマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.8%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.4%安、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.1%安、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.0%安と下げが目立った。カジノ株については、足もとの営業不振が嫌気されている。香港メディアは8日、「中国大型連休中のカジノ業況が予想を下回る結果」と澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)幹部の話として伝えた。SJM株も3.5%安と急落している。
 セクター別では、石炭・石油や天然ガスのエネルギー関連が安い。中国中煤能源(1898/HK)が2.7%、中国神華能源(1088/HK)が2.5%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.6%、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が2.3%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.6%ずつ下落した。
 半面、太陽光や風力などエコ発電関連の銘柄群は急伸。陽光能源HD(757/HK)が38.2%高、中国興業太陽能技術HD(750/HK)が9.1%高、保利協シン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が8.5%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が8.6%高、龍源電力集団(916/HK)が3.2%高と値を上げた。陽光能源などソーラー素材各社に関しては、第4四半期の受注好調が好感されている。また、米大統領選でバイデン候補が優勢と伝わり、同候補が掲げるグリーン政策の恩恵も期待された。
 自動車セクターの一角もしっかり。比亜迪(BYD:1211/HK)が5.0%高、長城汽車(2333/HK)が4.3%高、北京汽車(1958/HK)が1.6%高、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%高で取引を終えた。BYDは上場来高値を更新している。



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