/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/03/12 13:30

香港前場:ハンセン1.5%高で続伸、上海総合は1.6%上昇 無料記事

 12日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比415.76ポイント(1.46%)高の28919.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が213.67ポイント(1.89%)高の11490.58ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は599億1000万香港ドルとなっている(11日前場は601億8400万香港ドル)。
 外部環境が改善。米景気の鈍化懸念が和らぐなか、昨夜のNYダウが6日ぶりに反発したことを好感している。1月の米小売売上高が上振れしたほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「利上げを急がない」スタンスを示したことがプラス材料だ。また、中国では年一度の全国人民代表大会(全人代、15日に閉幕)が開催中とあって、当局が打ち出す景気テコ入れ策に対する期待感も続いている。会期中、各種の政策方針が明らかにされる見通しだ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.4%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が4.0%高、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が3.4%高と上げが目立った。万洲国際については、中国でブタ肉価格が上昇していることを材料視。指数銘柄以外でも、食肉・ハム加工大手の中国雨潤食品集団(1068/HK)が13.3%高と大幅続伸した。なお、中国聯通はあす13日、18年通期決算を報告する。
 業種別では、証券が高い。国泰君安国際HD(1788/HK)が5.0%、第一上海投資(227/HK)が4.6%、申万宏源(218/HK)が4.5%、海通国際証券HD(665/HK)が4.4%、中信証券(6030/HK)が4.2%、海通証券(6837/HK)が3.5%ずつ上昇した。海外マネーの流入で市場が活性化するとの思惑が強まっている。深セン上場の大族激光(002008/SZ)が外資持ち株比率の上限(30%)に達するなか、「証券当局は外国人投資枠の引き上げを検討している」と伝わった。A株市場を巡っては、指数算出の米MSCIが2月28日、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を3段階に分けて5→20%に引き上げると発表している。
 非鉄や建材、鉄鋼など素材セクターもしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.6%高、江西銅業(358/HK)が2.4%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が3.6%高、北京金隅(BBMG:2009/HK)が2.8%高、鞍鋼(347/HK)が5.1%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.6%高で引けた。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.61%高の3075.69ポイントで前場の取引を終えた。金融株が上げを主導する。ハイテク株、運輸株、インフラ関連株、不動産株、資源・素材株、消費関連株、自動車株、医薬品株など幅広く買われている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース