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2019/03/21 13:22

香港前場:ハンセン0.2%高で反発、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 21日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比49.05ポイント(0.17%)高の29370.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が58.41ポイント(0.50%)高の11683.39ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は600億9400万香港ドルとなっている(20日前場は569億800万香港ドル)。
 米金融引き締めの警戒感が後退。米連邦準備理事会(FRB)は日本時間21日未明、米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の声明で、年内の利上げ回数見通しをゼロと発表した(従前では年内2回利上げの見込み)。金融正常化(=資産買い入れの縮小)も年内9月で一時停止する。ただ、米中貿易問題の不透明感が意識される中で上値は重い。トランプ米大統領はメディアインタビューで、「対中制裁関税の解除は議論していない」と答えた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が4.3%高、香港系不動産の恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)が3.0%高、本土系不動産の碧桂園HD(カントリー・ガーデン:2007/HK)が2.8%高と上げが目立った。石薬集団は21日、傘下の石薬集団新諾威製薬(300765/SZ)が22日付で深センの新興企業向け市場「創業板」に上場することを公表している。恒基兆業地産は李兆基会長が引退表明し、息子2人が継承することを明らかにした。
 業種別では、中国の医薬品が高い。上記した石薬集団のほか、四環医薬HD集団(460/HK)が3.7%、康哲薬業HD(867/HK)が2.2%、中国生物製薬(1177/HK)が2.0%、中国神威薬業集団(2877/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 保険セクターもしっかり。新華人寿保険(1336/HK)が10.2%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.7%高、中国人民保険集団(1339/HK)が2.0%高、中国人民財産保険(2328/HK)が1.9%高と値を上げている。生命保険大手の新華人寿保険に関しては、通期業績の5割増益が好感された。
 中国の空運セクターも物色される。中国国際航空(753/HK)が1.6%高、中国東方航空(670/HK)が1.0%高、中国南方航空(1055/HK)が0.6%高で引けた。米金利低下を背景に、人民元高が進行していることを材料視。空運各社は米ドル建ての債券が多いため、元高による債務負担の縮小が期待された。
 本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.61%高の3109.48ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。空運株や紙パルプ株、不動産株、エネルギー株、発電株、医薬品株、金融株なども買われた。


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