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2018/10/10 13:52

香港前場:ハンセン0.4%高で7日ぶり反発、上海総合は0.2%安 無料記事

 10日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比113.38ポイント(0.43%)高の26286.29ポイントと7日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が45.91ポイント(0.44%)高の10466.53ポイントと続伸した。半日の売買代金は451億5700万香港ドルとなっている(9日前場の売買代金は487億4700万香港ドル)。
 米金利高の一服を好感。昨夜の米10年債利回りが低下するなか、新興国などからの資金流出懸念がやや和らいでいる。ハンセン指数の構成銘柄では、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が3.8%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.7%高、香港リートの領展房地産投資信託基金(823/HK)が3.5%高と上げが目立った。
 業種別では、石炭や石油、天然ガスなどエネルギー関連が高い。上述した中国神華能源のほか、エン州煤業(1171/HK)が3.4%、中国中煤能源(1898/HK)が1.5%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が1.2%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.7%ずつ値を上げた。
 ゼネコンやセメント、鉄鋼などインフラ建設セクターの一角もしっかり。中国交通建設(1800/HK)と中国鉄建(1186/HK)がそろって2.3%高、中国建材(3323/HK)が2.1%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.2%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.6%高と上昇した。
 半面、食品・飲料や酒造など消費関連セクターはさえない。中国旺旺HD(151/HK)が7.0%安、中国雨潤食品集団(1068/HK)が1.4%安、青島ビール(168/HK)が1.2%安、中国蒙牛乳業(2319/HK)が0.9%安で引けた。中国の消費刺激策に対する期待感は根強いものの、中国景気の鈍化懸念もくすぶっている。国際通貨基金(IMF)が9日、中国の2019年・国内総生産(GDP)成長率予想を6.2%に下方修正したことが改めて嫌気された。肉・ハム加工大手の中国雨潤食品集団に関しては、各地の養豚場で「アフリカ豚コレラ(ASF)」感染が見つかったことが引き続きネガティブ。業績に与える悪影響が懸念されるなか、上場来の安値圏で推移している。
 本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%安の2716.12ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。自動車株、医薬株、不動産株、銀行・保険株なども売られた。一方、空運株や紙・パルプ株の一角、ゼネコン株、証券株などは買われている。


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