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2018/10/25 17:48

香港大引:ハンセン1.0%安で3日続落、中国の不動産と証券は高い 無料記事

 25日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比255.32ポイント(1.01%)安の24994.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が49.85ポイント(0.49%)安の10176.56ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1060億8000万香港ドルにやや拡大している(24日の売買代金は912億3000万香港ドル)。
 投資家心理の悪化が進む流れ。世界景気の先行き不安が強まるなか、昨夜の米株が急落した軟調地合いを継いだ。10月のユーロ圏PMIは前月から予想以上に低下し、25カ月ぶりの低水準を記録。うち製造業PMIは約6年ぶりの水準に落ち込んでいる。米中に端を発する貿易摩擦や関税応酬などを受けて、世界貿易を巡る懸念が顕在化した。ただ、香港の指数は引けにかけて下げ幅を縮小している。本土株の続伸、グローベックスのダウ先物高などが材料視された。
 ハンセン指数の構成銘柄では、エレクトロニクス株の下げが目立つ。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.7%安、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(2018/HK)が7.5%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.5%安で引けた。ハイテク株指標のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が昨夜、6.6%安と大幅続落し、約1年1カ月ぶりの低い水準に低迷したことが嫌気されている。テンセントに関しては、中国当局が「特別審査」によるオンラインゲームの配信許可プロセスを停止したもよう――と伝わったことも逆風だ。指数銘柄以外では、オンラインゲームなどを展開する網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が5.9%値下がりしている。
 業種別では、非鉄やセメント、鉄鋼など景気動向に敏感な素材関連がさえない。中国アルミ(2600/HK)が1.3%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.1%安、中国建材(3323/HK)が3.5%安、安徽海螺セメント(914/HK)が2.1%安、重慶鋼鉄(1053/HK)が4.3%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.5%安と下落した。
 マカオ・カジノセクターも安い。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.4%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.2%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.4%ずつ値を下げた。
 半面、本土系不動産セクターはしっかり。中国金茂HD(817/HK)が5.9%高、碧桂園HD(2007/HK)が4.4%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.7%高、広州富力地産(2777/HK)が1.8%高と値を上げた。中国の大手行が北京と広州で、1軒目住宅ローンの金利を引き下げたことなどが支援材料となっている。
 中国の証券セクターも高い。中国銀河証券(6881/HK)が6.2%、海通証券(6837/HK)が5.8%、中信証券(6030/HK)と華泰証券(6886/HK)、広発証券(1776/HK)がそろって3.0%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%高の2603.80ポイントで取引を終えた。不動産株と金融株が高い。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.3%高と他の指数をアウトパフォームした。半面、消費関連株はさえない。ハイテク株や医薬株、資源・素材株、インフラ関連株、運輸株なども売られた。


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