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2019/04/24 17:40

香港大引:ハンセン0.5%安で4日続落、本土系金融株が下げ主導 無料記事

 24日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比157.41ポイント(0.53%)安の29805.83ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.24ポイント(0.57%)安の11663.78ポイントと3日続落した。ハンセン指数は約3週ぶりの安値水準に低迷している。売買代金は985億1700万香港ドルにやや縮小した(23日は1071億7800万香港ドル)。
 金融緩和の期待感が後退するなか、投資家のセンチメントも弱気に傾いている。中国人民銀行は23日夜、預金準備率の引き下げ観測を否定した。また、人民銀が朝方、新しい金融政策ツール「ターゲット中期貸出ファシリティ」(対象を絞った中期貸出制度:TMLF)で市場に資金を供給したことを受けて、大規模な緩和策は遠のいたとする見方が広がっている。昨夜の米株高などを追い風に買いが先行したものの、上値は重く、徐々に売りが優勢となった。
 本土系金融株が下げを主導する。新華人寿保険(1336/HK)が1.6%安、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が1.2%安、中国平安保険(2318/HK)が1.1%安、中国工商銀行(1398/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって0.8%安で引けた。
 自動車セクターも安い。吉利汽車HD(175/HK)が5.4%、長城汽車(2333/HK)が2.9%、北京汽車(1958/HK)が2.3%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.2%、東風汽車集団(489/HK)が2.1%、広州汽車集団(2238/HK)が2.0%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.8%ずつ下落した。民間自動車メーカーの吉利汽車に関しては、楊健・副主席兼執行董事が保有株の半分近くを売却したことなどが嫌気されている(持ち株比率は0.16→0.07%に低下)。
 他の個別株動向では、携帯通信キャリア中国最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が1.1%安と続落し、約3カ月半ぶりの安値水準に落ち込んだ。1〜3月期決算の8%減益が嫌気されている。
 半面、1〜3月期のテレビ販売が自社予想を上回ったTCL電子HD(TCLエレクトロニクス・ホールディングス:1070/HK)は4.8%高、足元の売電量が堅調に伸びた華電国際電力(1071/HK)は2.0%高とそろって反発した。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%高の3201.61ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。新エネルギー自動車(NEV)関連の銘柄群も急伸した。23日に急落したインフラ関連株に買い戻しが入り、銀行・証券株、環境保護関連株も物色された。半面、前日に逆行高した上海拠点の物流・不動産株はさえない。保険株、運輸株、消費関連株の一角も売られた。



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