/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/10/25 13:23

香港前場:ハンセン1.8%安で3日続落、上海総合は1.4%下落 無料記事

 25日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比455.18ポイント(1.80%)安の24794.60ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が175.01ポイント(1.71%)安の10051.40ポイントとそろって3日続落した。半日の売買代金は571億3300万香港ドルとなっている(24日前場の売買代金は518億9900万香港ドル)。
 投資家心理の悪化が進む流れ。世界景気の先行き不安が強まるなか、昨夜の米株が急落した軟調地合いを継いだ。10月のユーロ圏PMIは前月から予想以上に低下し、約25カ月ぶりの低水準を記録。うち製造業PMIは約6年ぶりの水準に落ち込んでいる。米中に端を発する貿易摩擦や関税応酬などで、世界貿易を巡る懸念が顕在化した格好だ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、ハイテク関連の下げが目立つ。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が7.6%安、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(2018/HK)が6.2%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.1%安で引けた。ハイテク株の指標となるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が昨夜、6.6%安と大幅続落し、約1年1カ月ぶりの水準に低迷したことが嫌気されている。テンセントに関しては、中国当局が「特別審査」によるオンラインゲームの配信許可プロセスを停止したもよう――と伝わったことも逆風だ。指数銘柄以外では、オンラインゲームなどを展開する網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が5.7%値下がりしている。
 業種別では、非鉄やセメント、鉄鋼など景気動向に敏感な素材関連が安い。江西銅業(358/HK)が2.7%、中国アルミ(2600/HK)が2.6%、中国建材(3323/HK)が5.6%、安徽海螺セメント(914/HK)が5.3%、重慶鋼鉄(1053/HK)が4.3%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.0%ずつ下落した。
 マカオ・カジノセクターもさえない。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.8%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.9%安、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が2.8%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.3%安と値を下げた。
 半面、本土系不動産セクターの一角はしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が4.1%高、中国金茂HD(817/HK)が2.8%高、万科企業(2202/HK)が1.9%高、広州富力地産(2777/HK)が1.7%高と値を上げた。中国の大手行が北京と広州で、1軒目住宅ローンの金利を引き下げたことなどが支援材料となっている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.42%安の2566.21ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク関連株や医薬関連株が安い。資源・素材株、消費関連株、公益株、金融株も売られる。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース