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2018/10/02 17:35

香港大引:ハンセン2.4%安で急反落、中国景気の先行きを懸念 無料記事

 休場明け2日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比662.14ポイント(2.38%)安の27126.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が263.31ポイント(2.39%)安の10754.56ポイントとそろって急反落した。売買代金は909億8100万香港ドルにやや拡大している(9月28日の売買代金は844億100万香港ドル)。
 中国景気の先行き懸念が強まるなか、投資家心理が冷え込む流れ。週末に公表された経済指標では、中国の9月製造業PMIが予想を大きく下回っている。米国の制裁関税発動により、中国製造業の景況感悪化が鮮明化した格好だ。また、トランプ米大統領が1日、中国との通商協議は「時期尚早と考えている」と述べるなか、米中摩擦の長期化も不安視されている。米国と中国の艦船が南シナ海で接近したと伝わったことも、両国関係の悪化を危惧させた。
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。香港系不動産の太古A(19/HK)が4.9%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が4.7%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.2%安と値下がり率上位に並んだ。香港不動産株については、金利の先高感が強まる中で住宅需要の鈍化が予想されていることがネガティブ材料。カジノ株に関しては、今年9月の域内カジノ売上高が前年同月比2.8%増にとどまり、約2年ぶりの低い伸びにとどまったことが嫌気されている。
 業種別では、海運・空運がさえない。中遠海運HD(1919/HK)が3.4%安、中遠海運発展(2866/HK)が2.8%安、中国東方航空(670/HK)が5.2%安、中国国際航空(753/HK)が5.0%安、中国南方航空(1055/HK)が4.4%安と値を下げた。昨夜のWTI原油先物が一時、約3年10カ月ぶりの高値を付けるなか、燃油コストの上昇が警戒されている。
 ゼネコンや素材などインフラ建設セクターも安い。中国鉄建(1186/HK)が2.7%、中国中鉄(390/HK)が2.6%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)と華潤水泥HD(1313/HK)がそろって4.8%、鞍鋼(347/HK)が4.0%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.3%ずつ下落した。
 なお、本土市場は国慶節連休で今週いっぱい休場(1〜5日)。週明け8日から取引再開される。


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