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2019/04/10 13:26

香港前場:ハンセン0.4%安で3日ぶり反落、上海総合も0.4%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比125.94ポイント(0.42%)安の30031.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も77.04ポイント(0.65%)安の11737.96ポイントとそろって3日ぶりに反落した。半日の売買代金は573億2800万香港ドルとなっている(9日前場は632億5300万香港ドル)。
 外部環境の不透明感を嫌気。世界景気の減速懸念が強まるなか、昨夜の欧米株が売られた流れを継いだ。国際通貨基金(IMF)は9日、2019年の世界経済見通しについて、成長率予測を前回(19年1月)の「3.5%」から「3.3%」に下方修正。引き下げは3回連続で、金融危機以降で最低の水準となっている。また、米欧の貿易戦争も警戒。米通商代表部(USTR)は8日、「欧州連合(EU)のエアバスに対する補助金で自国企業が損害を受けた」と主張し、報復関税を課す方針を明らかにした。これに対してEU側は9日、報復措置を準備中と表明している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産事業を中核とするコングロマリットの太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が2.3%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)と米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)がそろって2.0%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地のほか、中国恒大集団(3333/HK)が3.2%、中国金茂HD(817/HK)が2.9%、万科企業(2202/HK)が1.9%、広州富力地産(2777/HK)が1.7%、碧桂園HD(2007/HK)が1.5%ずつ値を下げた。
 証券セクターもさえない。華泰証券(6886/HK)が4.0%安、海通証券(6837/HK)が2.8%安、中信証券(6030/HK)が2.4%安、広発証券(1776/HK)が2.3%安、中国銀河証券(6881/HK)が2.0%安で引けた。証券各社は今年3月の営業実績を報告し、好調な業績を明らかにしたものの、相場に対する影響は限定されている。
 半面、自動車セクターはしっかり。長城汽車(2333/HK)が4.4%高、広州汽車集団(2238/HK)が2.8%高、吉利汽車HD(175/HK)が2.1%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.8%高、東風汽車集団(489/HK)が1.0%高とそろって続伸した。全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)は9日、「今年3月の乗用車販売は前年同月比で12%減少した」と報告する一方、「4月には回復する」と予測。大手メーカーの月次統計では、足元の販売持ち直しが示されている。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.39%安の3226.93ポイントで前場の取引を終えた。保険・証券株が安い。資源・素材株、不動産株、ハイテク株、運輸株なども売られた。半面、自動車株は急伸。食品・飲料株、医薬品株も買われた。


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