/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/12/06 13:25

香港前場:ハンセン2.6%安で続落、上海総合は1.3%下落 無料記事

 6日前場の香港マーケットは大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比702.40ポイント(2.62%)安の26117.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が296.65ポイント(2.76%)安の10460.30ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は499億1600万香港ドルとなっている(5日前場は465億7400万香港ドル)。
 米中関係の悪化を警戒。中国の通信設備メーカー大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副董事長兼CFO(最高財務責任者)がカナダで逮捕され、米国が孟氏の身柄送還を求めていることが6日伝えられている。複数メディアはこれ以前に、米司法省による華為の捜査を報じていた。米国が経済制裁を科すイランに対し、華為が製品を違法輸出した疑いがあるとされる。両国の関係改善期待が高まっていただけに、投資家の失望感が強まった格好だ。米メディアはこれより先、「中国当局が大豆や天然ガスの輸入再開を準備している」と報道。これを受けてトランプ米大統領は、「中国からの強いメッセージだ」と歓迎する意向を示していた。
 ハンセン指数の構成銘柄は全面安。米中関係の悪化を逆風に、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.2%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が6.0%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.5%安と値下がり率上位に並んだ。瑞声科技と舜宇光学科技は米アップルに部品供給し、万洲国際は米国での売上比率が50%を超えている。
 業種別では、ハイテク関連が安い。上記した舜宇光学科技と瑞声科技のほか、ICファウンドリー中国大手の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が6.5%、通信機器・設備メーカー中国大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が5.9%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.6%ずつ下落した。ZTEに関しては、米司法省が4月、華為と同じ理由で米企業との取引を禁止する制裁を科した経緯がある(制裁措置は7月に解除)。
 中国の自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が4.4%安、東風汽車集団(489/HK)が4.0%安、広州汽車集団(2238/HK)が3.7%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.9%安とそろって続落した。販売の停滞、外資規制の緩和などが引き続き売り材料視されている。
 中国の金融セクターも下げが目立つ。衆安在線財産保険(6060/HK)が5.8%安、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が3.9%安、中国銀河証券(6881/HK)が4.4%安、交通銀行(3328/HK)が3.7%安で引けた。
 本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.28%安の2615.82ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク関連が安い。消費関連株、医薬株、資源・素材株、インフラ関連株、金融株など全業種が下げた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース