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2019/05/08 13:23

香港前場:ハンセン0.7%安で反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 8日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比206.79ポイント(0.70%)安の29156.23ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が101.08ポイント(0.90%)安の11159.97ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は571億8200万香港ドルにやや拡大している(7日前場は492億3400万香港ドル)。
 米中貿易摩擦の警戒感が強まる流れ。米メディアは中国関係者の話として、「米国が関税を引き上げた場合、その1分後に中国は報復関税を実施する」と報じた。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は7日、いったん棚上げされていた2000億米ドル相当の中国製品に対する関税を10%→25%に引き上げる措置に関し、10日の午前0時1分(日本時間で午後1時1分)に実施すると発表している。ワシントンで9日から始まる米中通商協議に関しても、交渉決裂の不安がくすぶる状況だ。
 なお、取引時間中に公表された今年4月の中国貿易統計は、輸出が下振れる一方、輸入が上振れるなどまちまちの内容となっている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.9%安、国内銀行5位の交通銀行(3328/HK)が3.0%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.4%安、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が2.2%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の金融が安い。上記した交通銀行と中国人寿保険のほか、新華人寿保険(1336/HK)と中国人民財産保険(PICC:2328/HK)がそろって3.6%、招商銀行(3968/HK)が1.9%、中国建設銀行(939/HK)が1.8%、海通証券(6837/HK)が1.9%、広発証券(1776/HK)が1.1%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。比亜迪(BYD:1211/HK)が2.7安、北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が2.2安、東風汽車集団(489/HK)が1.5安、吉利汽車HD(175/HK)が1.4安と値を下げた。
 半面、食品・飲料や酒造など消費セクターの一角は物色される。統一企業中国HD(220/HK)が12.2%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が5.0%高、青島ビール(168/HK)が2.7%高、華潤ビール(291/HK)が1.4%高で引けた。食品・飲料メーカーの統一企業中国に関しては、1〜3月期業績の大幅増益が材料視されている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%安の2923.15ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。交通インフラ株、ゼネコン株、医薬品株なども売られた。半面、消費関連株、自動車株、不動産株、ハイテク株は物色されている。


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