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2018/11/13 13:30

香港前場:ハンセン0.1%安で反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 13日の香港マーケットは下げ幅を急速に縮める展開。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比26.69ポイント(0.10%)安の25606.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が31.84ポイント(0.30%)安の10408.50ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は512億400万万香港ドルに拡大している(12日前場の売買代金は442億2600万香港ドル)。
 原油下落が逆風。昨夜のWTI原油先物は11日続落し、約9カ月ぶりの安値水準で推移した。米メディアによれば、WTIの11日続落は過去最長記録という。ただ、下値は限定的。本土株のプラス転換をにらみながら、香港の各指数は前引けにかけて下げ幅を縮小させた。中国で貿易問題を担当する劉鶴・副首相が近く訪米する――と一部メディアが報道。今月末のG20首脳会議、米中首脳会談を前に、貿易問題解決に向けた協議の地ならしに着手したとみられている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油グループ大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.6%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.5%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.1%安、本土大手行の交通銀行(3328/HK)が1.0%安と下げが目立っている。
 業種別では、中国の銀行がさえない。上記した交通銀行のほか、招商銀行(3968/HK)が1.4%安、中国建設銀行(939/HK)が0.9%安、中国農業銀行(1288/HK)と中国銀行(3988/HK)がそろって0.6%安で引けた。銀行の不良債権増加と収益性悪化に懸念が広がっている。中国政府が商業銀行に対し、民営企業向け融資の強化を求める方針を示したためだ。UBSは最新リポートで、政府の示す数値目標が実行された場合、不良債権残高が2兆人民元(約32兆6700億円)増える可能性があると試算している。
 ゼネコンや素材のインフラ関連セクターも安い。中国中鉄(390/HK)が1.9%、中国鉄建(1186/HK)が1.3%、中国交通建設(1800/HK)が0.9%、中国アルミ(2600/HK)が2.3%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.7%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.3%ずつ値を下げた。
 半面、食品・飲料などの消費関連セクターは物色される。康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.7%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.7%高、中国旺旺HD(151/HK)が1.6%高、統一企業中国HD(220/HK)が1.2%高と値を上げた。
 本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%高の2633.46ポイントで前場の取引を終えた。空運株や紙・パルプ株がしっかり。不動産株、消費関連株、医薬株、証券株なども買われた。半面、銀行株、石油・石炭株は下げている。



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