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2019/03/19 13:26

香港前場:ハンセン0.3%安で4日ぶり反落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 19日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比74.40ポイント(0.25%)安の29334.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が54.02ポイント(0.46%)安の11620.81ポイントとそろって4日ぶりに反落した。半日の売買代金は562億8600万香港ドルとなっている(18日前場は626億4000万香港ドル)。
 売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日まで3連騰し、足元では約9カ月ぶりの高値水準を回復していた。米金融政策を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因となっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)は20日まで開催される予定だ。もっとも、下値は限定的。香港で主要企業の決算報告が本格化するなか、増益や黒字転換を明らかにする企業が相次いでいる。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.7%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.5%安、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が1.7%安と下げが目立っている。
 業種別では、証券や銀行の金融関連がさえない。第一上海投資(227/HK)が4.5%、申万宏源(218/HK)が1.8%、海通証券(6837/HK)が1.7%、招商銀行(3968/HK)が1.6%、中国民生銀行(1988/HK)が1.2%ずつ下落した。
 半面、業績動向を手がかりにした物色は続く。増益決算を発表した銘柄では、電子書籍ストア運営の閲文集団(772/HK)が7.0%高、心臓・脳血管薬で国内最大手の四環医薬HD集団(460/HK)が6.4%高、有料道路運営の浙江滬杭甬高速公路(浙江高速道路:576/HK)が4.2%高、鉄鋼メーカーの鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が1.9%高、発電設備メーカーの東方電気(1072/HK)が1.5%高と買われた。
 原子力発電の関連銘柄も高い。中広核鉱業(1164/HK)が11.9%、中国核能科技集団(611/HK)が5.1%、中国広核電力(1816/HK)が3.6%、中国広核新能源HD(1811/HK)が1.6%ずつ上昇した。中国では約3年ぶりに、原子力発電所の建設プロジェクトが着工許可される見通し。巨額投資による景気の浮揚、国家エネルギー安全保障の強化が狙いとみられる。中国政府は「原子力発電中長期発展計画」を策定済み。原子力プラントの稼働総容量を2020年に5800万キロワットにまで高める計画で、目標をクリアするために必要な投資額は総額6000億人民元(約9兆9600億円)に上ると試算された。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%安の3089.50ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。資源・素材株、医薬品株、不動産株、インフラ建設関連株なども売られた。半面、原発関連株は急伸。ハイテク株、保険株の一角なども買われた。



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