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2018/10/16 13:38

香港前場:ハンセン0.2%安で続落、上海総合も0.2%下落 無料記事

 16日の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比48.87ポイント(0.19%)安の25396.19ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は24.29ポイント(0.24%)高の10168.63ポイントと反発した。半日の売買代金は393億3100万香港ドルに縮小している(15日前場の売買代金は453億8900万香港ドル)。
 人民元安の動きを警戒。この日の上海外国為替市場では、人民元相場が依然として年初来の安値圏で推移している。また米国では近く、半期に一度の「為替報告書」が提出される予定。「中国を為替操作国に認定することは見送る」との観測が流れているものの、このところの元安基調を受け、操作国認定の警戒感はくすぶっている。ただ、下値は限定的。主要企業の決算報告を前に、好調な業績見通しを発表する企業が相次いでいる。企業業績の期待感が強まるなか、ハンセン指数は一時プラス圏で推移した。
 なお、朝方公表の9月・中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で2.5%上昇(市場予想に一致)、生産者物価指数(PPI)が同3.6%上昇(予想は3.5%)という結果だった。
 ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.0%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.4%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.0%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の空運がさえない。中国国際航空(753/HK)が2.8%安、中国東方航空(670/HK)が2.6%安、中国南方航空(1055/HK)が2.2%安とそろって続落した。空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安の動きを嫌気している。また、各社が月次統計を報告し、9月旅客数の伸びが前月比で鈍化したこともマイナス材料となった。
 半面、中国保険セクターはしっかり。中国太平保険HD(966/HK)が1.6%、中国人寿保険(2628/HK)が0.9%、中国人民保険集団(1339/HK)が0.8%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が0.7%ずつ上昇した。
 他の個別株動向では、中国中煤能源(1898/HK)が3.1%高と反発。同社は15日引け後、1〜9月期の大幅増益見通しを明らかにした。同様に増益見通しが好感され、コンテナ生産最大手の中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が1.9%高と値を上げている。
 一方、本土マーケットは小幅に続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%安の2564.25ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。空運株、不動産株、ハイテク株、薬品株なども売られた。半面、金融株やエネルギー株などは物色されている。
 なお香港市場はあす(17日)、重陽節により休場(本土は通常取引)。翌18日に取引を再開する。


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