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2018/11/12 13:24

香港前場:ハンセン0.3%高で反発、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け12日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比79.35ポイント(0.31%)高の25681.27ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が4.40ポイント(0.04%)高の10435.86ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は442億2600万香港ドルとなっている(9日前場の売買代金は498億5400万香港ドル)。
 中国消費の堅調を背景に、過度な景気減速懸念が薄らぐ。オンライン通販の一大商戦日に当たる11日の「独身の日(シングルデー)」では、イベントを主催した中国の電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)の総取引高が過去最高を記録した。先週末の米株安を嫌気して売りが先行したものの、指数はほどなくプラスに転じている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系の華潤電力HD(836/HK)が3.8%高、生命保険業務アジア大手のAIAグループ(1299/HK)が2.0%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が1.9%高と上げが目立った。発電株に関しては、石炭輸送業界の幹部が「2019年は燃料炭の供給が増える一方、需要は縮小する」との見通しを示したことが好材料。発電コストの低減が期待された。舜宇光学科技については、今年10月のスマートフォン用レンズの出荷数が前年同月比で73.9%増加し、伸び率が前月から加速したことが手がかりとなっている。
 ゼネコンや建材などインフラ関連セクターもしっかり。中国建築国際集団(3311/HK)が1.8%高、中国鉄建(1186/HK)と中国交通建設(1800/HK)がそろって1.7%高、中国中鉄(390/HK)が1.4%高、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が3.6%高、中国建材(3323/HK)が2.0%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が1.7%高と値を上げた。ビル建築や建設プロジェクト管理の中国建築国際集団については、足元の新規受注が好調に推移していることが好感されている。
 他の個別株動向では、中国のスマートフォン大手、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.0%高と反発。シングルデーの販売拡大を材料視した。
 半面、自動車大手の東風汽車集団(489/HK)は2.5%安と続落。今年10月の新車販売台数をが前年同月比で14.6%減に落ち込み、5カ月連続でマイナス成長を強いられたことが嫌気された。中国の自動車販売を巡っては、国家発展改革委員会の幹部が先ごろ、2018年の自動車販売が前年実績を割り込む可能性に言及している。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)も1.9%安とさえない。同社が14日に報告予定の7〜9月期決算では、中国のゲーム規制などが影響し減益が続くとの見通しが示された。
 一方、本土マーケットは6日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.67%高の2616.29ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が高い。発電株、運輸株、ハイテク株、不動産株、医薬株、インフラ関連株、証券株なども買われた。半面、石炭株の一角、保険株は売られている。


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