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2018/11/02 17:36

香港大引:ハンセン4.2%高で3日続伸、米中関係の改善期待強まる 無料記事

 2日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比1070.35ポイント(4.21%)高の26486.35ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が408.45ポイント(3.97%)高の10687.77ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数の上昇率は、今年最高を記録している。売買代金は1703億500万香港ドルに拡大した(1日の売買代金は1188億8700万香港ドル)。
 米中関係の改善期待で買われる流れ。トランプ米大統領は1日、「習近平・中国国家主席と電話会談し、貿易問題解決に向けて協議することで一致した」とコメントした。トランプ氏は自身のツイッターで、「協議は順調」などと評価している。また、米ブルームバーグ通信は日本時間の本日午後、「トランプ大統領は今月末のG20首脳会議で、習主席と貿易問題で合意したい考え。合意文書の草案作成を重要閣僚に求めた」と事情に詳しい複数関係者の話として報じた。香港の各指数は後場の途中から一段高となっている。
 ハンセン指数の構成銘柄は全面高。ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が13.6%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が11.7%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が11.0%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が10.7%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が10.3%高とそれぞれ急伸した。中国生物製薬に関しては、同社が製造する抗がん剤の販売増が期待されている。
 業種別では、空運・紙パルプが高い。中国南方航空(1055/HK)が13.2%、中国国際航空(753/HK)が12.4%、中国東方航空(670/HK)が12.6%、玖龍紙業(2689/HK)が12.6%、理文造紙(2314/HK)が8.4%ずつ値を上げた。空運各社は米ドル建て債務の比率が高く、紙製品各社は原料を輸入しているため、人民元高の動きが好感されている。1日夜の外国為替市場(オフショア)では、米中首脳が電話会談したと伝えられた直後、急速に人民元が上昇。中国人民銀行(中央銀行)は2日、人民元レートの対米ドル基準値を大幅な元高(=米ドル安)に設定した。
 本土系金融セクターも軒並み上昇。中国人民保険集団(1339/HK)が7.8%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が6.5%高、招商銀行(3968/HK)が7.1%高、中国建設銀行(939/HK)が4.3%高、広発証券(1776/HK)が6.0%高、中信証券(6030/HK)が4.4%高と買われた。
 本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比2.70%高の2676.48ポイントで取引を終えた。構成銘柄は9割超が上昇する。なかでも、空運株と紙・パルプ株が高い。消費関連株、医薬株、ハイテク株、素材株、インフラ関連株、金融株なども上げた。


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