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2018/08/10 13:35

香港前場:ハンセン0.5%安で5日ぶり反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 10日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比132.92ポイント(0.46%)安の28474.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が19.88ポイント(0.18%)安の11000.05ポイントとそろって5日ぶりに反落した。半日の売買代金は436億9000万香港ドルとなっている(9日前場の売買代金は482億1600万香港ドル)。
 新規材料が乏しい中で買いが手控えられる流れ。来週は7月の中国経済指標がまとめて公表されるため(14日に小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資、15日までに金融統計など)、模様眺めのスタンスが強まっている。また、指数は前日まで4日続伸するなか、週末の利食い売り圧力も意識された。中国の政策期待などで朝方は買われたものの、指数は中盤から売りの勢いが増している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港拠点の金融や公益・インフラがさえない。恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が2.6%安、東亜銀行(23/HK)が2.4%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が2.1%安で引けた。香港地下鉄を運営する香港鉄路に関しては、手抜き工事発覚による最高経営責任者(CEO)の引責辞任を引き続き嫌気。中間期の減益決算も重しとなっている。
 空運・海運セクターも下げが目立つ。中国南方航空(1055/HK)が4.0%安、中国東方航空(670/HK)が3.3%安、中国国際航空(753/HK)が2.4%安、中外運航運(368/HK)が1.9%安、中遠海運HD(1919/HK)が0.9%安とそろって反落した。
 半面、中国不動産セクターは軒並み高。広州富力地産(2777/HK)と中国恒大集団(3333/HK)がそろって6.9%、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.6%、中国海外発展(688/HK)が4.3%、万科企業(2202/HK)が3.1%、華潤置地(1109/HK)が2.9%、碧桂園HD(2007/HK)が2.0%ずつ値を上げた。雅居楽集団と広州富力地産はそれぞれ9日引け後、中間決算の大幅増益見通しを発表。中国海外発展の7月販売実績が好調だったこととあわせ、業界全体に好業績の期待が広まった。
 他の個別株動向では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.8%高と続伸。4〜6月期の純利益が8割増加し、売上高は四半期ベースの過去最高を更新した。このほか、増益と増配を発表したインフラ投資会社の越秀交通基建(1052/HK)は2.1%高と反発している。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%安の2790.53ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。発電株、石炭株、インフラ関連株なども売られた。半面、不動産株、医薬株、消費関連株の一角などは物色されている。



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