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2019/04/08 13:48

香港前場:ハンセン0.3%高で反発、上海総合は0.1%安 無料記事

 連休明け8日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比87.19ポイント(0.29%)高の30023.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も68.85ポイント(0.59%)高の11761.22ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は656億1100万香港ドルとなっている(4日前場は626億5300万香港ドル)。
 内外環境の改善で投資家心理が上向く。3月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増える一方、平均時給の伸びが緩やかにとどまった。米景気拡大が続いているなかにあっても、米金融当局は低金利政策を継続する――との楽観が広がっている。また、中国当局が「景気下支えに向け、減税・手数料軽減策を2019年も実施する」と発表したことも引き続き材料視された。ただ、上値は限定的。ハンセン指数が約10カ月ぶりに節目の30000ポイントを回復するなか、売り圧力が意識されている。本土株の反落も重しとなった。
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)と光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって4.3%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.4%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が2.9%高と上げが目立った。
 業種別では、銀行・保険が高い。招商銀行(3968/HK)が3.1%、中国民生銀行(1988/HK)が1.7%、新華人寿保険(1336/HK)が2.8%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.3%、中国平安保険(2318/HK)が1.7%ずつ上昇した。
 ゼネコンや素材、建機などインフラ建設セクターも物色される。中国交通建設(1800/HK)が1.1%高、中国鉄建(1186/HK)が1.0%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.7%高、中国建材(3323/HK)が1.8%高、鞍鋼(347/HK)が2.3%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.2%高、中聯重科(1157/HK)が7.3%高で引けた。
 乗用車やトラック、エンジンなど自動車関連セクターもしっかり。北京汽車(1958/HK)が4.0%高、比亜迪(BYD:1211/HK)と中国重汽(サイノトラック:3808/HK)がそろって1.3%高、慶鈴汽車(1122/HK)が2.2%高、イ柴動力(2338/HK)が5.3%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、中国造船大手の中船海洋与防務装備(中船防務:317/HK)が6.5%高と急伸。事業の再構築計画が歓迎される。同社は4日引け後、親会社の中国船舶工業集団と資産交換する方針を示した。船舶用エンジンに主力事業を転換する。
 一方、本土マーケットは6日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.09%安の3243.64ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。不動産株、自動車株、運輸株も売られた。半面、素材株は高い。石油株、銀行株、保険株、食品・飲料株も買われた。


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