/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2018/10/15 13:33

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.8%下落 無料記事

 週明け15日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比259.76ポイント(1.01%)安の25541.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は121.37ポイント(1.18%)安の10177.72ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は453億8900万香港ドルに縮小している(12日前場の売買代金は586億2500万香港ドル)。
 米中関係の悪化を警戒。トランプ米大統領は14日放送の米番組で、「16年の米大統領選では、ロシアと同様に中国も介入したと考えている」と発言し、「問題としては中国の方が大きい」と強調した。また、さらに追加的の対中関税を課す可能性があると指摘している。前週末に公表された9月の中国貿易統計では、対米貿易黒字が過去最高を記録。米中貿易摩擦の激化が改めて不安視された。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が6.1%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が4.7%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.5%安と下げが目立った。
 業種別では、空運、紙・パルプがさえない。中国国際航空(753/HK)が2.7%安、中国南方航空(1055/HK)が2.3%安、中国東方航空(670/HK)が2.1%安、玖龍紙業(2689/HK)が1.3%安、恒安国際集団(1044/HK)が3.1%安で引けた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安の動きが警戒されている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を10営業日連続で元安方向に設定。約1年9カ月ぶりの元安水準だ。
 中国の銀行セクターも売られる。中国工商銀行(1398/HK)が1.9%安、中国銀行(3988/HK)が1.8%安、交通銀行(3328/HK)が1.6%安、中国建設銀行(939/HK)が1.4%安と値を下げた。
 中国自動車セクターの一角も安い。華晨中国汽車HD(1114/HK)が7.7%、長城汽車(2333/HK)が5.2%、東風汽車集団(489/HK)が5.1%ずつ下落した。今年9月の新車販売台数が前年同月比で減少し、3カ月連続のマイナス成長に落ち込んだことが嫌気されている。
 半面、他の個別株動向では、航空機メーカーの中国航空科技工業(アビチャイナ:2357/HK)が10.2%高と急伸。ヘリコプター製造会社を買収することで、親会社の中国航空工業集団などと枠組み合意に達したことが支援材料だ。同社を買収することは、自社ヘリコプター事業の強化につながるだけでなく、軍事・民間の融合により製造業の水準を引き上げる国家戦略「軍民融合」に合致していると説明している。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.79%安の2586.26ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。不動産株や金融株、資源・素材株、空運株、インフラ関連株なども売られた。半面、ハイテク株や発電株の一角は物色されている。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース