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2021/01/06 13:40

香港前場:ハンセン0.9%安で6日ぶり反落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 6日前場の香港マーケットは値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比239.31ポイント(0.87%)安の27410.55ポイントと6日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も19.34ポイント(0.18%)安の10754.81ポイントと反落した。半日の売買代金は1204億5300万香港ドルとなっている(5日の前場は1185億8800万香港ドル)。
 香港情勢に不透明感が広がっている。香港メディアによると、香港警察は6日、中国が香港に対する統制を強化する「香港国家安全維持法」(国安法)違反の容疑で、民主活動家50人以上を逮捕した。米国による対中制裁の動きも警戒される。消息筋情報として外電が6日報じたところによれば、ムニューシン米財務長官は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)が中国通信キャリア3社の上場廃止を撤回したことに不満を表明した。NYSEは再び上場廃止を検討しているもようだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が6.1%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.5%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が4.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港の不動産が安い。長江実業集団(1113/HK)が1.8%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.8%、新世界発展(17/HK)が1.8%、恒基兆業地産(12/HK)が1.4%ずつ下落した。
 第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄もさえない。基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が5.2%安、通信設備メーカーの京信通信系統HD(2342/HK)が3.4%安、通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が3.3%安、光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)が1.9%安、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が1.4%安と値を下げた。
 半面、ゼネコンやセメントのインフラ建設セクターは高い。中国交通建設(1800/HK)が8.5%、中国鉄建(1186/HK)が7.3%、中国中鉄(390/HK)が4.2%、中国建築国際集団(3311/HK)が3.3%、中国建材(3323/HK)が4.2%、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が3.5%、華潤水泥HD(1313/HK)が3.1%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 石油セクターもしっかり。大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.4%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.5%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.1%高、掘削の中海油田服務(2883/HK)が6.7%高で引けた。原油高が追い風。WTI原油先物は昨夜、産油国の減産強化などを材料に4.9%高と急反発し、一時は約10カ月ぶりの高値を付けた。
 ネット関連の銘柄も物色される。京東集団(JDドットコム:9618/HK)が6.4%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.7%高、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が4.4%高、網易(ネットイース:9999/HK)が3.2%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.7%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.8%高で前場取引を終えた。オンラインゲームやアプリケーションソフトの金山軟件は上場来高値を更新している。Eコマース大手の京東に関しては、2021年内に物流事業を香港マーケットにスピンオフ上場させる計画などが改めて材料視された。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%安の3522.72ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。自動車株、ハイテク株、証券株、不動産株、医薬品株、空運株なども売られた。半面、素材株は高い。エネルギー株、銀行・保険株、公益株も買われた。



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