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2021/02/03 13:38

香港前場:ハンセン0.5%安で3日ぶり反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 3日前場の香港マーケットはまちまち。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比137.95ポイント(0.47%)安の29110.75ポイントと3日ぶりに反落する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は3.23ポイント(0.03%)高の11612.25ポイントと3日続伸している。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は1.47%高の10122.72ポイントと3日続伸。7営業日ぶりに節目の10000ポイントを回復した。半日の売買代金は1232億8100万香港ドルとなっている(2日の前場は1248億5600万香港ドル)。
 決算発表した阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)の下げが全体相場の重しとなる。電子商取引(Eコマース)中国最大手の同社が昨日公表した四半期決算は予想を上回ったものの、経営トップは業績説明会で、子会社アントの事業見通しと上場計画に不確実性があると説明した。アリババ株は3.9%安と急落している。また、中国人民銀行(中央銀行)が再び資金吸収に動いたこともネガティブ。人民銀は朝方、リバースレポ取引により1000億人民元を市中に供給したが、満期到来分との差引では800億人民元の吸収超だった。吸収超は4営業日ぶりとなる。
 もっとも、大きく売り込む動きはみられない。昨夜の米株高が好感されたほか、米国や中国で新型コロナウイルス感染再拡大に歯止めがかかりつつあることが支えだ。指数は小高く推移する場面もみられている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、上述したアリババのほか、不動産香港開発大手の恒隆地産(101/HK)が3.2%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.9%安、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が2.4%安と下げが目立った。
 香港に拠点を置く銘柄群が総じてさえない。上記した恒隆地産のほか、新世界発展(17/HK)が2.4%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.2%安、東亜銀行(23/HK)が1.5%安、中銀香港(2388/HK)が1.3%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が1.0%安で引けた。域内経済の落ち込みが懸念されている。香港政府は2日、2020年12月の小売売上高が前年同月比で13.2%減少したと報告した。マイナス成長は23カ月連続。減少率は市場予想(14.7%減)より小幅だったものの、11月の4.0%から拡大している。20年通年では前年比で24.3%減少した。
 非鉄や鉄鋼の素材関連も安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.0%、金川集団国際資源(2362/HK)が1.9%、江西銅業(358/HK)が1.5%、中国東方集団HD(581/HK)が2.3%ずつ下落した。
 半面、オンラインゲームの銘柄群は物色される。IGG(799/HK)が12.3%高、中手遊科技集団(302/HK)が11.6%高、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が7.2%高、心動(XD:2400/HK)が3.9%高、網易(ネットイース:9999/HK)が2.8%高で前場取引を終えた(IGGとキングソフトは上場来高値を更新)。このほか、live動画アプリの映客互娯(インカー:3700/HK)が15.8%高と急伸している。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%高の3540.65ポイントで取引を終了した。素材株が高い。医薬品株、銀行株、証券株、エネルギー株、メディア関連株、小売株の一角なども買われた。半面、自動車株は安い。公益株、不動産株、保険株、食品飲料株、ハイテク株の一角も売られた。



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