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2021/04/08 13:44

香港前場:ハンセン0.8%高で反発、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比238.70ポイント(0.83%)高の28913.50ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が19.78ポイント(0.18%)高の11090.36ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は2037億9200万香港ドルに拡大している(7日前場は1003億600万香港ドル)。
 経済回復期待が改めて意識される流れ。足もとで公表された中国の経済指標は良好な内容が多く、主要企業の業績も上向きつつある。6日に発表された3月の財新中国サービス業PMI(民間集計)は54.3となり、予想以上に前月から改善した。先行して発表された同月の財新製造業PMIは下振れたものの、景況判断の分かれ目となる50は11カ月連続で超過。国家統計局などが集計・公表した製造業PMIと非製造PMIも、予想を大きく上回っている。また、世界経済をけん引する米国で、金融緩和策の長期化観測が強まっていることもプラス材料だ。中国の金融引き締めを警戒した売りが先行したものの、下値は堅く、指数は中盤からプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が5.4%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.6%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、食品飲料や酒造、家電など消費関連が高い。統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が6.8%、中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.4%、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.2%、青島ビール(168/HK)が3.3%、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.7%、華潤ビールHD(291/HK)が1.9%、海信家電集団(921/HK)が2.9%、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 スマートフォン部材・組立てや半導体の銘柄群もしっかり。上記した瑞声科技のほか、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が2.6%高、舜宇光学科技(2382/HK)と富智康集団(FIHモバイル:2038/HK)がそろって1.8%高、華虹半導体(1347/HK)が5.8%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.3%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.8%高で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、石炭生産で国内2位の中国中煤能源(1898/HK)が7.5%高。同社は第1四半期利益が3倍に膨らむとの見通しを示している。
 半面、中国不動産セクターはさえない。万科企業(2202/HK)が3.2%安、融創中国HD(1918/HK)が2.8%安、華潤置地(1109/HK)が1.9%安、広州富力地産(2777/HK)が1.4%安、龍湖集団HD(960/HK)が1.3%安で引けた。財政部が7日、不動産税導入の方針を明らかにしたことが嫌気されている。
 そのほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.9%安(寄り付きは2.5%安)。筆頭株主でオランダ電子商取引(Eコマース)会社のプロサスは、保有するテンセント株の一部、1億9200万株を前日終値からディスカウントした価格で売却した。出来高は概算2億2694万株に膨らんでいる(前日は2717万8000株)。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%高の3486.19ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。医薬品株、素材株、半導体株、エネルギー株、海運株、保険・証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、インフラ関連株、銀行株も売られた。



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