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2021/03/16 13:30

香港前場:ハンセン0.6%高で続伸、上海総合0.2%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比179.20ポイント(0.62%)高の29012.96ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が172.15ポイント(1.54%)高の11316.23ポイントと3日ぶりに反発した。半日の売買代金は828億7900万香港ドルに縮小している(15日の前場は1062億6000万香港ドル)。
 中国景気の先行きが楽観される流れ。前日発表の中国指標上振れが改めて買い材料視されている。1〜2月の経済統計では、小売売上高が前年同期比33.8%増、鉱工業生産額が35.1%増に達し、市場予想をそろって上回った。外部環境も安定している。昨夜の米株市場では、米景気の回復期待が一段と強まる中、主要指標のNYダウは連日で史上最高値を更新した。ただ、上値は限定的。主要企業の決算報告がこれから本格化することもあり、模様眺めのスタンスも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が6.4%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.8%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.6%高と上げが目立った。小米集団に関しては、米連邦地裁が12日、米制裁リストから小米集団を一時除外する判断を示したことが引き続き手がかりになっている(前日は7.0%高)。
 セクター別では、医薬品が高い。上記した薬明生物技術のほか、中国生物製薬(1177/HK)が4.5%、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が4.0%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.8%、康哲薬業HD(867/HK)が3.1%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.2%ずつ上昇した。石薬集団については、通期決算の4割増益も好感されている。
 自動車セクターもしっかり。中国恒大新能源汽車集団(恒大汽車:708/HK)が9.7%高、長城汽車(2333/HK)が3.3%高、吉利汽車HD(175/HK)が3.0%高、東風汽車集団(489/HK)が2.4%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.0%高で前場取引を終えた。中国恒大集団(3333/HK)傘下で電気自動車(EV)メーカーの恒大汽車に関しては、業容拡大の期待が高まっている。騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)傘下の北京梧桐車聯科技との間で合弁会社を立ち上げ、独自の車載操作システムを開発すると発表した。
 食品飲料や外食、家電、スポーツ用品の消費関連セクターも物色される。中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.1%高、統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が2.2%高、海底撈国際HD(6862/HK)が3.1%高、百勝中国HD(ヤム・チャイナ・ホールディングス:9987/HK)が2.8%高、海信家電集団(921/HK)が5.4%高、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が1.8%高、李寧(リーニン:2331/HK)が3.6%高、安踏体育用品(2020/HK)が2.4%高と値を上げた。
 半面、足もとで物色が目立っていた非鉄セクターはさえない。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.4%安、江西銅業(358/HK)が2.0%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.9%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が1.5%安で引けた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%高の3428.08ポイントで取引を終了した。金融株が高い。消費関連株、不動産株、医薬品株、海運株、インフラ関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株、公益株、ハイテク株の一角も売られた。



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