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2021/04/26 13:25

香港前場:ハンセン0.1%高で3日続伸、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 週明け26日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比23.35ポイント(0.08%)高の29102.10ポイント3日続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は18.20ポイント(0.16%)高の11049.64ポイントと3日ぶりに反落した。半日の売買代金は809億3100万香港ドルとなっている(23日前場は790億5800万香港ドル)。
 米中の景気期待が相場を支える流れ。米国では、4月の米製造業景況感指数(PMI)は60.6となり、前月の59.1から予想(60.5)以上に改善した。中国で報告が進む主要企業の決算では、増益や黒字転換など好業績が目立っている。ただ、上値は重い。中国では、不動産や金融などの引き締め懸念がくすぶっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.6%高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が2.5%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、非鉄・鉄鋼が高い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.0%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.0%、江西銅業(358/HK)が3.9%、中国東方集団HD(581/HK)が2.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.3%ずつ上昇した。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、銅やアルミ、鉄筋など主要産品の先物価格が軒並み上昇している。当局の環境対策により、減産が強化されるとの見方が持続。市況の先高観が意識された。
 医薬品セクターもしっかり。四環医薬HD集団(460/HK)が6.8%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が5.1%高、緑葉製薬集団(2186/HK)が2.1%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.0%高で引けた。
 他の個別株動向では、外食チェーン大手の大家楽集団(カフェ・ド・コラル:341/HK)が3.8%高。2021年通期決算の大幅増益見通しが材料視されている。前年比で5倍弱の増益となる見込みだ。
 半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が3.0%、碧桂園HD(2007/HK)が2.8%、中国恒大集団(3333/HK)が2.6%、中国海外発展(688/HK)が2.3%、華潤置地(1109/HK)が1.9%ずつ値を下げた。引き締め懸念が高まっている。今年3月の新築住宅相場では、主要70都市のうち前月比で上昇した都市数が前月の56→62に増加した。
 中国金融セクターもさえない。中国農業銀行(1288/HK)が2.3%安、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.1%安、招商銀行(3968/HK)が1.0%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.2%安、中国平安保険(2318/HK)が1.4%安と下落した。招商銀が公表した1〜3月期決算は15%増益となり、不良債権比率は低下。好感する買いが先行したものの、程なくマイナスに転じた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.19%高の3480.68ポイントで取引を終了した。素材株が高い。医薬品株、ハイテク株、海運株、自動車株、小売株、証券株なども買われた。半面、不動産株は安い。銀行・保険株、公益株、食品飲料株も売られた。



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