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2021/04/16 13:26

香港前場:ハンセン0.1%高と小反発、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比15.09ポイント(0.05%)高の28808.23ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も39.90ポイント(0.37%)高の10945.79ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は707億3900万香港ドルとなっている(15日前場は683億9500万香港ドル)。
 外部環境の改善で買われる流れ。昨夜の米株市場では、米景気指標の上振れが相次ぎ、主要指標のNYダウが0.9%高と続伸し、史上最高値を更新した。また、WTI原油先物は0.5%高と4日続伸し、約1カ月ぶりの高値水準を回復している。中国指標の発表後に指数の下落局面がみられたものの、下値は堅く、前引けにかけて再びプラス圏に浮上した。取引時間中に公表された1〜3月期の中国GDP成長率は18.3%となり、前四半期(20年10〜12月)の実績(6.5%)を大幅に上回ったものの、市場予想(18.5%)には届いていない。同時に発表された3月の経済指標に関しては、小売売上高が予想を上回る半面、鉱工業生産が下振れるなどまちまちの内容となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が8.1%高、通信キャリアの中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が3.0%高、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、エネルギー関連が高い。上記した中国海洋石油(CNOOC:883/HK)のほか、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.7%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.1%、エン州煤業(1171/HK)が7.1%、中国中煤能源(1898/HK)が4.4%、中国神華能源(1088/HK)が1.6%ずつ上昇した。石炭生産で国内2位の中国中煤能源については、3月の石炭販売量が前年同月比で5割増加し、12カ月連続でプラス成長を達成したことも材料視されている。
 食品飲料や外食、家電の消費セクターもしっかり。中国雨潤食品集団(1068/HK)が8.0%高、統一企業中国HD(220/HK)が2.9%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.4%高、海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が1.4%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が1.6%高、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が1.4%高で前場取引を終えた。
 キャリアや設備・工事の通信関連セクターも物色される。前記した中国聯通のほか、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が2.4%高、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が2.3%高、京信通信系統HD(コムバ・テレコムシステムズ:2342/HK)が4.5%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.6%高、中国通信服務(552/HK)が1.2%高で引けた。
 半面、医薬品セクターの一角はさえない。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が1.8%、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が1.6%、中国生物製薬(1177/HK)が1.4%、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が0.8%ずつ下落した。バイオ医薬の康希諾に関しては、自社開発した新型コロナウイルスワクチンと同じ技術を使ったジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチンについて、血栓の報告が相次いだことを引き続き売り材料視している。康希諾株の下落率は、3日間で14.6%に達した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%高の3414.74ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。不動産株、消費関連株、運輸株、不動産株、公益株、証券株なども買われた。半面、銀行株は安い。医薬品株、半導体株も売られた。


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