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2018/08/03 13:22

香港前場:ハンセン0.1%安で5日続落、上海総合は0.1%高で3日ぶり反発 無料記事

 3日の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比35.00ポイント(0.13%)安の27679.56ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が45.82ポイント(0.43%)安の10687.37ポイントとそろって5日続落した。半日の売買代金は473億8900万香港ドルにやや縮小している(2日前場の売買代金は531億9700万香港ドル)。
 米中貿易戦争の警戒感が強まる流れ。トランプ米政権は2000億米ドル相当の中国製品に追加輸入関税を課す計画について、関税率を当初予定の10%から25%に引き上げる方針とされる。中国商務部の報道官は、「中国は充分な対抗措置を打ち出す準備ができている」との談話を公表。貿易摩擦が長期化するとの観測が流れるなか、中国景気の先行きも不安視された。ただ、大きく売り込む動きはみられない。本土株の上昇をにらみながら、香港の各指数はプラス圏に浮上する場面もあった。このところの下落ピッチが急だったため、自律反発狙いの買いもみられる。
 業種別では、ゼネコンや建機、セメントなどインフラ関連が安い。中国交通建設(1800/HK)が5.6%、中国中鉄(390/HK)が4.0%、中国鉄建(1186/HK)が3.8%、中国龍工HD(3339/HK)が5.1%、中聯重科(1157/HK)が3.2%、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が2.7%、中国建材(3323/HK)が2.6%、華潤水泥HD(1313/HK)が1.6%ずつ下落した。
 紙・パルプ、空運セクターもさえない。理文造紙(2314/HK)が4.1%安、玖龍紙業(2689/HK)が0.6%安、中国東方航空(670/HK)が4.7%安、中国南方航空(1055/HK)が3.7%安、中国国際航空(753/HK)が4.1%安で引けた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安が逆風となっている。中国人民銀行(中央銀行)は3日、人民元レートの対米ドル基準値を連日で元安方向に設定。上海外国為替市場では元相場が約1年2カ月ぶりの元安水準に落ち込んだ。このほか、本土系不動産セクターも軒並み安。ドル建て起債が多いとされることに加え、不動産引き締めの動きも引き続き売り材料視された。
 中国自動車セクターも売られる。北京汽車(1958/HK)が4.8%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.6%安、長城汽車(2333/HK)と華晨中国汽車HD(1114/HK)がそろって3.2%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.4%安と値を下げた。
 半面、エネルギー関連セクターの一角はしっかり。石炭生産で国内2位の中国中煤能源(1898/HK)が4.2%高、天然ガス事業の昆侖能源(135/HK)が2.3%高と上昇した。
 本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%高の2770.14ポイントで前場の取引を終えた。石炭・石油株が高い。金融株、発電やガスの公益株なども買われた。半面、空運株、不動産株、インフラ関連株、ITハイテク株などは値下がりしている。



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