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2020/10/27 13:49

香港前場:ハンセン1.2%安で7日ぶり反落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 連休明け27日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比288.85ポイント(1.16%)安の24629.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が154.71ポイント(1.53%)安の9970.88ポイントとそろって7日ぶりに反落した。半日の売買代金は754億4800万香港ドルにやや拡大している(23日前場は573億9500万香港ドル)。
 新型コロナウイルス感染の再拡大が警戒される流れ。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は25日、「コロナ感染の急増により、北半球の一部の国は危険な時期を迎えている」と警告した。中国では新疆ウイグル自治区カシュガル地区の疏附県でクラスター発生が報告されている。25日午後2時までに新型コロナウイルス感染137人が確認されている。中国指標の低迷もマイナス。朝方公表された9月の全国工業企業利益が10.1%増にとどまり、伸びは8月の19.1%から大幅に鈍化した。また、ハンセン指数は先週末まで6日続伸し、足もとでは9月3日以来の高値水準を回復していただけに、短期的な売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.7%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.4%安、最大手行の中国工商銀行(1398/HK)が4.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、港湾・海運、空運など運輸関連が安い。中遠海運港口(1199/HK)が7.1%、招商局港口HD(144/HK)が2.6%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が5.1%、中遠海運HD(1919/HK)が2.2%、中国南方航空(1055/HK)が5.3%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が4.8%、中国国際航空(753/HK)が4.2%、中国東方航空(670/HK)が3.0%ずつ下落した。
 中国の不動産セクターも売られる。華潤置地(1109/HK)が3.8%安、碧桂園HD(2007/HK)が3.1%安、万科企業(2202/HK)が3.0%安、中国恒大集団(3333/HK)が2.8%安と値を下げた。
 中国自動車セクターもさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が5.9%安、長城汽車(2333/HK)が4.4%安、北京汽車(1958/HK)が3.3%安、広州汽車集団(2238/HK)が3.2%安、東風汽車集団(489/HK)が2.3%安で取引を終えた。
 半面、主要企業の決算発表が本格化する中、業績を手がかりにした物色はみられる。1〜9月期の27.6%増益を好感し、国務院系セメントメーカーの華潤水泥HD(1313/HK)が1.4%高。同様に増益決算を発表した中堅製薬会社の麗珠医薬集団(1513/HK)も4.1%高と反発した。このほか、石炭大手のエン州煤業(1171/HK)は19%減益ながら6.1%高と続伸。同社は長期的な経営見通しは依然として明るいと説明し、20〜24年度の配当性向を約50%に引き上げる方針を表明した。
 他の個別株動向では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.3%高の580.00香港ドルと反発し、上場来高値を更新した。カリフォルニア州北部地区の連邦地裁は、テンセント対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」の提供を禁じる米政府の措置について、執行差し止め命令を維持する判断を示した。
 一方、本土マーケットは5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.37%安の3239.03ポイントで前場の取引を終えた。不動産株が安い。自動車株、運輸株、ハイテク株、資源・素材株、銀行株、証券株なども売られた。半面、医薬品株は高い。保険株、消費関連株の一角も買われた。



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