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2021/04/14 13:23

香港前場:ハンセン1.2%高で続伸、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 14日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比352.75ポイント(1.24%)高の28850.00ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が146.80ポイント(1.35%)高の10997.33ポイントと4日ぶりに反発した。半日の売買代金は767億7900万香港ドルとなっている(13日前場は722億4800万香港ドル)。
 米長期金利の低下が香港市場にも追い風となる流れ。昨夜の米10年債利回りは、緩和的な金融政策が続くとの見方で急低下した。米株市場では、金利高による割高感が薄れ、ハイテクなど高PERのグロース株に買いが広がっている。香港マーケットでも、「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。米ハイテク株高に連れたほか、中国当局による一部ネット企業締め付けの「悪材料」に関しても、ひとまず出尽くしたとの見方が流れている。国家市場監督管理総局など中国の関係部門は13日、インターネットプラットフォーム企業に対する行政指導会議を行った。会議では、取引先に「二選一」(二者択一)を迫るなど、公正な市場競争を阻害する独占行為を厳しく批判。各プラットフォーマーに対し、1カ月内に全面的な自主調査を実施し、徹底的に問題を是正するよう求めた。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は2.4%高と4日ぶりに急反発している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.5%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.4%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.2%高と上げが目立った。吉利汽車を巡っては、親会社の浙江吉利控股集団は傘下の英スポーツカーブランド「Lotus(ロータス)」について、早ければ2022年のIPOを検討しているもよう――と報じられている。
 セクター別では、自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、比亜迪(BYD:1211/HK)が5.1%、広州汽車集団(2238/HK)が4.9%、東風汽車集団(489/HK)が3.7%、長城汽車(2333/HK)が2.9%ずつ上昇した。
 スマートフォン部材・組立や半導体の銘柄群もしっかり。前記した瑞声科技のほか、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.6%高、舜宇光学科技(2382/HK)が2.2%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.1%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.6%高、華虹半導体(1347/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
 業績動向をにらんだ物色もみられる。ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)が3.7%高と続伸した。同社は13日引け後、第1四半期(1〜3月)の営業実績を報告し、運賃相場の大幅上昇により収益が増加していると報告している。同社によれば、バルク海運の運賃相場は3月に10年来の高値を記録した。このほか、原子力発電所運営で中国最大手の中国広核電力(CGNパワー:1816/HK)が2.2%高。同社も1〜3月期の大幅増益見通しを明らかにしている。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%高の3401.72ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。素材株、ハイテク株、インフラ関連株、運輸株、証券株なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。医薬品株、公益株も売られた。


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