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2021/01/22 13:36

香港前場:ハンセン1.5%安で続落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 22日前場の香港マーケットは値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比447.65ポイント(1.50%)安の29480.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が182.21ポイント(1.53%)安の11707.24ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は1414億7200万香港ドルとなっている(21日の前場は1481億9200万香港ドル)。
 高値警戒感が広がるなか売りが先行する流れ。21日取引時間中にハンセン指数が1年8カ月ぶりに心理的節目の30000ポイントを一時突破する中、目先の達成感が意識された。本土マネーの流入一服も売りを誘う。21日の相互取引スキームを通じた本土投資家の香港株買い越しは、162億香港ドル(約2160億円)にとどまり、過去最大となった19日の記録(266億香港ドル)との比較で4割減少した。香港メインボードの売買代金も21日、3日ぶりに3000億香港ドルを割り込み、やや縮小傾向にある。市場では、直近の相場急伸によって「香港株の出遅れ感は後退した」との見方も出ている状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が5.5%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.5%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.0%安と下げが目立った。マカオのカジノ銘柄に関しては、域内で7カ月ぶりに新型コロナウイルス感染が確認されたことを嫌気している。行動規制の強化が警戒された。
 セクター別では、石油生産・化工や掘削、石炭などエネルギー関連が安い。上記した中国海洋石油のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.8%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.2%、中海油田服務(2883/HK)が6.7%、中国中煤能源(1898/HK)が4.3%、エン州煤業(1171/HK)が3.8%、中国神華能源(1088/HK)が3.5%ずつ下落した。
 食品飲料や家電、スポーツ用品など中国消費関連セクターもさえない。中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.9%安、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が1.9%安、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が5.7%安、TCL電子HD(1070/HK)が3.1%、中国動向(チャイナ・ドンシァン(グループ):3818/HK)が2.6%安、李寧(リーニン:2331/HK)が2.1%安で前場取引を終えた。
 空運セクターも軟調推移。中国国際航空(753/HK)が4.5%安、中国南方航空(1055/HK)と中国東方航空(670/HK)がそろって3.4%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.5%安と値を下げた。
 半面、太陽光や風力などエコ発電関連は物色される。陽光能源HD(757/HK)が46.5%高、保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が5.4%高、中国水発興業能源集団(旧社名・中国興業太陽能技術HD:750/HK)が3.9%高、中国大唐集団新能源(1798/HK)が5.0%高、新疆金風科技(2208/HK)が1.9%高と値を上げた(中国大唐集団新能源は最高値更新)。中国は2060年までに、二酸化炭素(CO2)排出量と除去量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するとの国家目標を掲げている。また、米国ではグリーン政策を掲げるバイデン新政権がスタート。世界的に気候変動対策が注目されている。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.73%安の3595.00ポイントで前場の取引を終了した。金融株が下げを主導する。エネルギー株、不動産株、ハイテク株、自動車株、公益株なども売られた。半面、医薬品株は高い。海運株、食品飲料株も買われた。


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