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2021/05/11 13:28

香港前場:ハンセン2.2%安で3日続落、上海総合は0.3%下落 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比613.45ポイント(2.15%)安の27982.21ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が252.62ポイント(2.37%)安の10398.45ポイントとそろって3日続落した。半日の売買代金は1094億5300万香港ドルにやや拡大している(10日前場は883億4600万香港ドル)。
 米ハイテク株安が逆風。昨夜の米株市場では、米10年債利回りが再び1.6%台に上昇する中、金利高による割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が急落している。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.7%下落し、3月下旬以来の安値水準に落ち込んだ。また、これまで上昇基調を強めていた金属や原油の商品相場反落も、関連銘柄にとっての売り材料となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が7.9%安と大幅続落。王興CEO(最高経営責任者)が政府批判と取れる漢詩をSNSに投稿したことを不安視し、前日も7.1%下落していた。王CEOはその後、同投稿を削除したが、市場関係者の間では「今回の騒動が美団の先行きに影を落とした」との見方が広がっている。このほか民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.6%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.1%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.7%安と下げが目立っている。吉利汽車に関しては、4月の販売実績の13カ月ぶりマイナス成長も嫌気された。
 ITやハイテクなど「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技指数は3.8%安。昨年11月以来の安値を付けた。主要な構成銘柄では、上記した美団のほか、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が8.0%安、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が4.5%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.5%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.9%安などと値を下げている。
 非鉄や鉄鋼の素材セクターも安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が9.8%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が7.1%、江西銅業(358/HK)が6.6%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.6%、鞍鋼(347/HK)が8.8%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.0%、中国東方集団HD(581/HK)が5.0%ずつ下落した。
 石油セクターもさえない。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.4%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.2%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.8%安とそろって反落した。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%安の3418.89ポイントで取引を終了した。素材株が安い。エネルギー株、ハイテク株、海運株、インフラ関連株、自動車株、保険株なども売られた。半面、食品飲料株は高い。不動産株、医薬品株、発電株、銀行株も買われた。



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