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2021/01/18 13:31

香港前場:ハンセン0.5%高で3日続伸、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け18日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比138.93ポイント(0.49%)高の28712.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が75.48ポイント(0.67%)高の11396.01ポイントとそろって3日続伸した。また、「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は3.3%高と急反発。指数算出以来の高値を更新した。半日の売買代金は1272億8200万香港ドルとなっている(15日の前場は1408億2200万香港ドル)。
 中国GDPの上振れが好感される流れ。取引時間中に公表された2020年の国内総生産(GDP)成長率は、市場予想(2.1%)を上回る前年比2.3%で着地した。主要国で唯一プラス成長を確保している。また、第4四半期(10〜12月)のGDP成長率は前年同期比6.5%。市場予想(6.2%)以上に前四半期(4.9%)から加速した。新型コロナウイルス感染再拡大や、米国の対中制裁など悪材料はあるものの、指数は上げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.5%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.4%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が5.1%高、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が4.9%高と上げが目立った。
 半導体や通信設備・工事の銘柄群も高い。華虹半導体(1347/HK)が7.0%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が6.0%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.7%、中興通訊(ZTE:763/HK)が7.6%、京信通信系統HD(2342/HK)が2.5%、中国通信服務(552/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 家電セクターもしっかり。海信家電集団(921/HK)が10.0%高、TCL電子HD(1070/HK)が6.7%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が2.7%高、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が2.2%高と値を上げた。
 太陽光や風力などエコ発電関連の銘柄群も物色される。中国水発興業能源集団(旧社名・中国興業太陽能技術HD:750/HK)が21.7%高、保利協シン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が13.0%高、信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が3.5%高、陽光能源HD(757/HK)が3.2%高、龍源電力集団(916/HK)が6.6%高、中国大唐集団新能源(1798/HK)が2.5%高で前場取引を終えた。中国は2060年までに、二酸化炭素(CO2)排出量と除去量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するとの国家目標を掲げている。風力発電で中国最大手の龍源電力集団に関しては、石炭事業を手掛ける内蒙古平荘能源(000780/SZ)を吸収合併する形で、深セン証券取引所に「裏口上場」すると発表したことも材料視された(内蒙古平荘能源は本土市場で5.0%高)。買収に併せた一連の取引により、龍源電力は新エネ発電事業を強化する。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.70%高の3591.33ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。素材株、インフラ関連株、海運株、自動車株、不動産株、医薬品株、エネルギー株、銀行株なども買われた。半面、食品飲料株は安い。保険株、公益株も売られた。


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