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2020/12/04 13:47

香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 4日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比41.96ポイント(0.16%)安の26686.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.95ポイント(0.06%)安の10580.42ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は655億400万香港ドルとなっている(3日前場は711億5500万香港ドル)。
 米中対立の警戒感が改めて意識される流れ。ファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4日朝方、株式売買を一時停止したことに関し、米国が作成した軍関連企業リスト(ブラックリスト)に関連しているとの観測が流れた。SMICを巡っては、トランプ米政権が3日、中国人民解放軍が所有、または支配していると見なす中国企業リストに同社を含む4社を追加している。
 もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国景気の持ち直し期待が続いている。なお、中国では来週、7日に11月の貿易統計、9日に同月の物価統計が公表される予定だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、本土と香港の不動産が安い。碧桂園HD(2007/HK)が3.0%、華潤置地(1109/HK)が2.3%、新世界発展(17/HK)が2.4%ずつ下落した。
 石油生産・化工や掘削、天然ガスなどエネルギー関連セクターも売られる。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.2%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が0.8%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.7%安、中海油田服務(2883/HK)が3.6%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.2%安で引けた。中国海洋石油は上述の軍関連企業リストに追加されている。
 中国の証券セクターもさえない。海通証券(6837/HK)が1.6%安、中信証券(6030/HK)と中信建投証券(6066/HK)、中国銀河証券(6881/HK)がそろって1.3%安、華泰証券(6886/HK)が1.1%安で前場取引を終えた。
 半面、非鉄やレアアースの銘柄群はしっかり。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.4%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.8%高、金川集団国際資源(2362/HK)が1.2%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、「蘋果日報(アップル・デイリー)」などを発行する香港メディア大手の一伝媒(ネクスト・デジタル:282/HK)が取引再開後に45.3%急騰(一時100%高)。支持者の「応援買い」が入ったと市場でみられている。香港の裁判所は3日、同社の創業者で民主派寄りの黎智英氏の保釈申請を却下した。黎氏が8月に逮捕された際には市民の応援で広告、発行部数が急増し、2営業日だけで株価が20倍に膨張した経緯がある。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%安の3430.03ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。不動産株、エネルギー株、公益株、自動車株、空運株、インフラ関連株なども売られた。半面、食品飲料株は高い。医薬品株、海運株、素材株の一角も買われた。



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