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2020/11/04 17:41

香港大引:ハンセン0.2%安で3日ぶり反落、アントIPO延期でアリババ7.5%安 無料記事

 4日の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比53.59ポイント(0.21%)安の24886.14ポイントと3日ぶりに反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は27.75ポイント(0.28%)高の10099.16ポイントと3日続伸した。売買代金は1728億2800万香港ドルに拡大している(3日は1296億3200万香港ドル)。
 市場活性化の期待感がやや後退する流れ。阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下の金融サービス会社、マ蟻科技集団(アント・グループ:6688/HK、688688/SH)が3日夜、香港・上海の新規株式公開(IPO)延期を発表したことが嫌気された。これより先、中国証券監督管理委員会は2日、アリババとアントの幹部を呼び出し、監督上の「指導」を行ったことを明らかにしている。一部の現地メディアによれば、当局は足元でオンライン消費者金融サービスの監視を強化しており、今回の指導はこれに関係している可能性があるという。外部環境の不透明感も意識される。米大統領選の開票が進む中、トランプ氏が「われわれは最高裁に行くだろう」と発言し、選挙結果を巡る混乱が警戒された。高く推移していた時間外取引のNYダウ先物は反落している。
 他方、中国の政策に対する期待感は強まる状況。中国国営メディアは3日、第14次5カ年計画(2021〜25年)や2035年までの長期目標などに関する基本方針を報道した。習近平・国家主席が「2035年までの経済規模倍増は可能」と述べたという。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、上記した中国Eコマース最大手のアリババが7.5%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.8%安、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の証券さえない。華泰証券(6886/HK)が2.9%、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が2.6%、中国銀河証券(6881/HK)が2.2%ずつ下落した。このほか、アントの引受業務を担った一社、投資銀行大手の中国国際金融(CICC:3908/HK)が6.5%急落。取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)も1.7%下げた。
 半面、中国自動車セクターはしっかり。北京汽車(1958/HK)と吉利汽車HD(175/HK)がそろって3.1%高、広州汽車集団(2238/HK)が3.0%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.2%高で引けた。
 家電やスポーツ用品など消費セクターも物色される。TCL電子HD(1070/HK)が5.2%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が2.7%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.9%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.3%高、李寧(リーニン:2331/HK)が3.2%高で取引を終えた。中国の次期5カ年計画では、内需の拡大が主要テーマとなる。
 一方、本土マーケットは小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%高の3277.44ポイントで取引を終えた。自動車株が高い。銀行株、消費関連株、素材株、空運株、インフラ関連株、不動産株、医薬品株なども買われた。半面、証券株は安い。保険株、公益株、ハイテク株の一角も売られた。




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