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2021/05/13 13:31

香港前場:ハンセン0.9%安で反落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 13日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比260.26ポイント(0.92%)安の27970.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が122.34ポイント(1.16%)安の10434.23ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は988億900万香港ドルとなっている(12日前場は909億9700万香港ドル)
 内外の不安材料で売られる流れ。中国人民銀行(中央銀行)が12日に発表した今年4月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想以上に前月実績から縮小し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想を大幅に下回っている。「金融当局は新型コロナウイルス禍の対策で実施した緩和措置を縮小しつつある」との見方が広がった。また、米国ではインフレ高進の懸念が強まり、米長期金利が急上昇。金利高による割高感を意識し、ハイテクなど高PERのグロース(成長)株が急落している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が6.8%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.7%安と下げが目立った。
 ITやハイテクなど「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技指数は2.2%安。主要な構成銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が5.4%安、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.0%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)がそろって1.7%安と値を下げている。
 非鉄セクターも安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が9.0%、江西銅業(358/HK)が6.5%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.9%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が5.5%ずつ下落した。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅など主要な商品の先物価格が軒並み下げている。
 自動車セクターもさえない。上記した吉利汽車HDのほか、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が7.8%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.8%安、長城汽車(2333/HK)が2.4%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%安で前場取引を終えた。
 半面、医薬品セクターは物色される。中国神威薬業集団(2877/HK)が5.4%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.5%高、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が2.4%高、康哲薬業HD(867/HK)が1.3%高、中国生物製薬(1177/HK)が1.0%高で引けた。
 一方、本土マーケットは4日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.74%安の3437.14ポイントで取引を終了した。非鉄や鉄鋼など素材株が安い。食品飲料や小売、自動車など消費関連株、エネルギー株、公益株、運輸株、金融株、インフラ関連株なども売られた。半面、医薬品株は高い。半導体株、不動産株の一角も買われた。



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