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2021/04/28 13:31

香港前場:ハンセン0.1%高で3日ぶり反発、上海総合0.04%下落 無料記事

 28日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比36.95ポイント(0.13%)高の28978.49ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が1.49ポイント(0.01%)高の10984.95ポイントと小幅ながら続伸した。半日の売買代金は699億7600万香港ドルに縮小している(27日前場は843億5800万香港ドル)。
 企業業績の改善が買い安心感を誘う流れ。主要企業の決算報告がピークを迎える中、これまでに発表された各社の業績は、増益や黒字転換など堅調なものが多くみられる。好業績銘柄の物色が全体相場を下支えした。もっとも、上値は重い。今週30日に4月の中国製造業PMIが公表されることに加え、中国本土で今週末、メーデーの大型連休(5月1〜5日)がスタートすることもあり、積極的な売買が手控えられている。また、米国で28日、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や、バイデン米大統領の施政方針演説が控えていることも気がかり材料だ。大統領は富裕層や大企業向けの増税計画を打ち出すとの観測もある。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.5%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.3%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.1%高と上げが目立っている。万洲国際に関しては、四半期決算の82%増益が材料視されている。薬明生物株は昨日、「筆頭株主が保有株の一部をディスカウント価格で売却する」と伝わり6.0%安と急落していた。
 セクター別では、中国の発電が高い。華潤電力HD(836/HK)が4.0%、華能国際電力(902/HK)が3.7%、華電国際電力(1071/HK)が1.7%、中国電力国際発展(2380/HK)と中国広核電力(CGNパワー:1816/HK)がそろって1.1%ずつ上昇する。華能国際電力の四半期決算は52%増益となり、予想を上回った。
 そのほかにも業績動向を手がかりにした値動きがみられる。薬品メーカーの広州白雲山医薬集団(874/HK)が6.7%高と急伸した。同社の四半期決算は4割増益となっている。広東省基盤の広深鉄路(525/HK)は1.3%高。同社の決算は赤字幅が縮小している。
 半面、非鉄セクターはさえない。江西銅業(358/HK)が4.4%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.0%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.9%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.5%安で引けた。中国アルミの四半期決算が利益31倍となるなど各社の業績は拡大しているが、株価は足もとで上昇基調を強めていただけに、いったん好材料が出尽くしたとの見方も流れている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.04%安の3441.10ポイントで取引を終了した。食品飲料株が安い。銀行株、海運株なども売られた。半面、発電株は高い。医薬品株、エネルギー株、自動車株、半導体株、素材株の一角も買われた。


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