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2021/01/13 13:49

香港前場:ハンセン0.03%安で4日ぶり反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 13日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比7.95ポイント(0.03%)安の28268.80ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も18.10ポイント(0.16%)安の11199.59ポイントとそろって4日ぶりに反落した。半日の売買代金は1121億1600万香港ドルとなっている(12日の前場は968億4100万香港ドル)。
 売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日まで急ピッチに上昇し、足もとでは約1年ぶりの高値水準を回復していた。世界的に新型コロナウイルス感染が再拡大し、経済回復の足かせとなっていることも不安材料としてくすぶっている。もっとも、下値は限定的。中国の経済対策に対する期待感が根強いほか、原油市況の上昇が支えとなった。昨夜のWTI原油先物は1.8%高と6日続伸し、昨年2月以来の高値水準を一時回復している。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.4%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.4%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、食品飲料や酒造や食品飲料、スポーツ用品など中国消費関連セクターが安い。上記した百威亜太のほか、華潤ビールHD(291/HK)が2.8%、青島ビール(168/HK)が2.3%、統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)と中国旺旺HD(151/HK)がそろって1.4%、李寧(リーニン:2331/HK)が2.7%、安踏体育用品(2020/HK)が1.4%ずつ下落している。同セクターは今年に入り、当局の消費拡大方針を手がかりにして買いが広がっていた。
 本土系の不動産セクターもさえない。世茂房地産HD(813/HK)が2.3%安、碧桂園HD(2007/HK)と華潤置地(1109/HK)、雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって1.6%安で前場取引を終えた。
 半面、石油生産・化工や掘削、石炭、天然ガスなどエネルギー関連は高い。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が7.8%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.2%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.9%、中海油田服務(2883/HK)が8.7%、中国神華能源(1088/HK)が2.3%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 非鉄やレアアースなどの銘柄群もしっかり。江西銅業(358/HK)が3.5%高、金川集団国際資源(2362/HK)が2.7%高、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が2.4%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.2%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.8%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が1.1%高で引けた(江西カン鋒リ業は最高値更新)。
 ゼネコンやプラント建設、建機などインフラ建設関連も物色される。中国鉄建(1186/HK)が6.3%高、中国建築国際集団(3311/HK)が4.6%高、中国交通建設(1800/HK)が4.3%高、中国中鉄(390/HK)が3.7%高、中国冶金科工(1618/HK)が6.8%高、中聯重科(1157/HK)が10.3%高、中国龍工HD(3339/HK)が2.2%高と値を上げた(中聯重科は最高値)。地方政府の負担軽減などのため、幹線道路や橋梁など公共インフラ投資に向けた基金(ファンド)が上半期にも許可される――などと中国で伝えられている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%安の3605.33ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が安い。食品飲料株、証券株、保険株、素材株なども売られた。半面、インフラ建設関連株は高い。運輸株、自動車株、エネルギー株、不動産株、銀行株、ハイテク株の一角も買われた。


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