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2021/03/19 13:32

香港前場:ハンセン1.6%安で5日ぶり反落、上海総合は1.0%下落 無料記事

 19日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比454.89ポイント(1.55%)安の28950.83ポイントと5日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が195.84ポイント(1.71%)安の11274.59ポイントと4日ぶりにそれぞれ反落した。半日の売買代金は859億3400万香港ドルに縮小している(18日の前場は993億9700万香港ドル)。
 米中会談の成り行きが不安視される流れ。米中の外交トップ会談は18日午後(日本時間19日午前)に始まり、19日まで2日間の日程で開かれる予定だ。米メディアの報道によれば、米国のブリンケン国務長官と中国の外交トップ楊・共産党政治局員は、安全保障や経済圧力、人権問題などを巡り、冒頭から激しく応酬したという。米株安も重し。昨夜の米株市場では、米10年債利回りが再び急上昇し(約1年2カ月ぶりの高水準)、割高感が意識されたハイテクなど高PERのグロース(成長)株が大幅に下落した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.2%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が5.7%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が5.5%安と下げが目立った。
 セクター別では、石油関連が安い。大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.3%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.7%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.7%、油田掘削の中海油田服務(2883/HK)が6.5%ずつ下落した。原油安を嫌気。昨夜のWTI原油先物は、前日比7.1%安と大幅続落した。欧州やアジアの一部などで新型コロナウイルス感染が再流行する中、原油需要の伸び悩みが指摘されている。
 非鉄セクターも急落。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が5.5%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.6%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.0%安、江西銅業(358/HK)が3.0%安で引けた。
 空運関連セクターもさえない。中国3大エアラインの中国国際航空(753/HK)が3.1%安、中国東方航空(670/HK)が3.0%安、中国南方航空(1055/HK)が2.8%安、香港フラッグキャリアの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.0%安、旅行予約サイト運営の同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が3.0%安、航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が2.6%安で前場取引を終えた。
 半面、天然ガス銘柄の一角はしっかり。港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が10.6%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.2%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が0.8%ずつ上昇した。タウンガス・チャイナの通期業績は11%増益。市場予想を上回った。
 他の個別株動向では、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が5.8%高。同社は18日引け後、筆頭株主の李嘉誠ファミリーからインフラ資産を買収すると発表した。総額170億香港ドルを投じ、自社株買いを実施する方針も明らかにしている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.04%安の3426.91ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。エネルギー株、素材株、金融株、不動産株、ハイテク株、医薬品株、空運株なども売られた。



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