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2020/10/16 13:28

香港前場:ハンセン0.8%高で反発、上海総合は0.3%下落 無料記事

16日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比189.11ポイント(0.78%)高の24347.65ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が124.87ポイント(1.28%)高の9887.15ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は626億3100万香港ドルにやや縮小している(15日前場は725億5500万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが先行する流れ。前日のハンセン指数は2%超下落し、構成銘柄はほぼ全面安だった。また、時間外取引のNYダウ先物反発も買い安心感につながっている。企業業績の持ち直し期待も強まった。主要企業が報告する月次統計や1〜9月期決算見通しでは、業績の回復を示す内容が多くみられている。ただ、上値の重さが目立つ場面もみられた。週明け19日に中国で、第3四半期GDP成長率や9月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が公表される。結果を見極めたいとするスタンスも漂った。
 銀行セクターが相場をけん引する。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が6.6%高、中国建設銀行(939/HK)が4.0%高、招商銀行(3968/HK)が3.9%高、交通銀行(3328/HK)と中国民生銀行(1988/HK)がそろって3.4%高、中国工商銀行(1398/HK)が3.3%高、中国農業銀行(1288/HK)が2.7%高、中国銀行(3988/HK)が2.0%高で引けた。値ごろ感が着目される。香港の有力経済新聞は16日、「本土銀行の株価は歴史的な割安水準にある」との記事を掲載した。また、14日引け後に公表された9月の金融統計で、新規融資の伸びが予想を上回ったことも改めて材料視されている。さらに、外電が13日、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)が一部の大型銀行に対し、景気対策としての利益「犠牲」要求を緩和したもよう――と報じたことも好材料として蒸し返された。
 中国の保険セクターも買われる。中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.8%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.7%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が3.1%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)と中国太平保険HD(966/HK)がそろって2.6%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、中医薬を中核とする薬品メーカーの広州白雲山医薬集団(874/HK)が12.8%高と急伸。合弁企業を通じて製造する「板藍根顆粒」に注目が集まっている。複数メディアが16日報じたところによれば、中国の感染症研究の第一人者で、国家衛生健康委員会の専門家チームを率いる鐘南山氏はこのほど、中医薬の「板藍根(バンランコン)顆粒」について、新型コロナウイルス感染症に効果があるとする研究結果を明らかにした。
 半面、自動車セクターの一角は安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が5.2%、吉利汽車HD(175/HK)が2.4%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が0.7%、北京汽車(1958/HK)が0.6%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%安の3322.85ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。消費関連株、自動車株、医薬品株、素材株、不動産株なども売られた。半面、金融株は高い。エネルギー株、公益株も買われた。


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