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2020/12/09 13:50

香港前場:ハンセン1.3%高で3日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 9日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比331.80ポイント(1.26%)高の26636.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が130.77ポイント(1.26%)高の10540.36ポイントとそろって3日ぶりに反発した。半日の売買代金は725億8100万香港ドルとなっている(8日前場は751億1600万香港ドル)。
 世界景気の回復が期待される流れ。新型コロナウイルスのワクチン普及で、経済活動が早期に正常化する――との見方が広がった。英国では8日、米ファイザーがドイツ製薬会社と共同開発したワクチンの接種が欧米各国の先陣を切って開始される。米国では、週内にも接種が開始される見通しだ。また、香港の陳茂波(ポール・チャン)財政長官が7日、「香港経済は2021年下半期に回復する見込み」と語ったことも改めて材料視されている。
 米中関係の悪化懸念などで上値の重さを意識する場面が見られたものの、指数は中盤から上げ幅を広げている。なお朝方公表された11月の中国物価統計は弱い内容だったが、相場に対する影響は限定された。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が5.3%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.5%高、不動産開発香港大手の恒隆地産(101/HK)が4.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の金融が高い。交通銀行(3328/HK)が1.9%、中国銀行(3988/HK)と招商銀行(3968/HK)がそろって1.4%、中国平安保険(2318/HK)が2.3%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.0%ずつ上昇した。
 石炭や天然ガスの銘柄群も物色される。中国中煤能源(1898/HK)が3.1%高、中国神華能源(1088/HK)が1.7%高、エン州煤業(1171/HK)が1.4%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が2.4%高、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が2.0%高で引けた。
 他の個別株動向では、前日に新規上場したオンライン医療サービスの京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が5.5%高と続伸(8日は公募比55.9%高で終了)。電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)傘下の同社に関しては、指数算出会社のMSCIが8日、グローバル・インデックスへの組み入れを発表。FTSEもこれに続くとみられるほか、ハンセン科技指数への組み入れも有力視されている。オンライン健康管理の銘柄群に買いが波及し、オンライン健康相談サービスや医薬品Eコマースの阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が6.5%高、医療アプリ運営の平安健康医療科技(1833/HK)が2.7%高と値を上げた。
半面、半導体や通信設備・工事の銘柄群はさえない。華虹半導体(1347/HK)が4.7%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.0%安、京信通信系統HD(2342/HK)が3.3%安、中国通信服務(チャイナ・コミュニケーションズ・サービシズ:552/HK)が2.4%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.8%安と値を下げた。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%高の3412.29ポイントで前場の取引を終えた。金融株が高い。エネルギー株、公益株、素材株、食品飲料株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、自動車株は安い。運輸株、医薬品株、不動産株、インフラ関連株の一角も売られた。


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