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2021/01/28 13:36

香港前場:ハンセン2.0%安で3日続落、上海総合は1.5%下落 無料記事

 28日前場の香港マーケットは値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比576.26ポイント(1.97%)安の28721.27ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が215.76ポイント(1.85%)安の11435.48ポイントとそろって3日続落した。半日の売買代金は1566億2500万香港ドルとなっている(27日の前場は1565億3400万香港ドル)。
 中国人民銀行(中央銀行)の資金吸収が嫌気される流れ。人民銀が28日に実施した公開市場操作(レポ)では、リバースレポ取引により1000億人民元の資金を市中に供給したものの、満期到来分との差引では1500億人民元の吸収超だった。人民銀は、4日連続で資金を引き揚げている。人民銀・貨幣政策委員の馬駿氏は先ごろ、「不動産や株式など一部分野でバブルが生じつつある」とコメント。当局が抑制に本腰を入れていると警戒された。昨夜の米株急落を嫌気し安く寄り付いた後、指数は下げ幅を徐々に広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が8.0%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が4.4%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.3%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。中国金茂HD(817/HK)が5.1%、華潤置地(1109/HK)が3.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.2%、中国恒大集団(3333/HK)が2.6%、龍湖集団HD(960/HK)が2.1%、世茂房地産HD(813/HK)が1.9%、万科企業(2202/HK)が1.7%ずつ下落した。中国の各地域で、不動産引き締めの動きが広がっていることを売り材料視している。
 半導体セクターも急落。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が7.6%安、華虹半導体(1347/HK)が7.4%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.0%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.3%安と値を下げた。
 海上輸送やコンテナリース・生産など海運関連もさえない。中遠海運HD(1919/HK)が6.3%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.2%安、太平洋航運集団(2343/HK)が3.6%安、中遠海運発展(2866/HK)が15.7%安、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が7.4%安で前場取引を終えた。
 半面、食品飲料や酒造の消費関連セクターはしっかり。統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が7.6%高、中国旺旺HD(151/HK)が7.0%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が4.8%高、日清食品(ニッシン・フーズ:1475/HK)が1.8%高、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が6.4%高で引けた(統一企業中国は最高値更新)。
 他の個別株動向では、ITサービス会社の神州数碼HD(デジタル・チャイナ:861/HK)が5.8%高と急反発。同社は27日引け後、2020年12月期(本決算)の純利益が前年比で80%以上の伸びを示すとの見通しを明らかにした。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.48%安の3520.28ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。素材株、医薬品株、消費関連株、金融株、海運株、不動産株、自動車株、防衛関連株、インフラ関連株なども売られた。



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