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2021/04/19 13:29

香港前場:ハンセン0.8%高で続伸、上海総合は1.3%上昇 無料記事

 週明け19日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比232.17ポイント(0.80%)高の29201.88ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も84.42ポイント(0.77%)高の11111.93ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は835億5100万香港ドルとなっている(16日前場は707億3900万香港ドル)。
 内外の景気期待が支えとなる流れ。米国の種経済指標上振れ、新型コロナウイルスワクチン接種ペース加速を材料視し、経済活動の正常化が早まるとの見方が広がった。先週公表された1〜3月期の中国GDP成長率と3月の各種経済統計は強弱感が分かれる内容だったものの、中国の経済回復基調は続いているとみられている。経済対策の期待も強まる状況。国際的な経済会議の「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」が18日に中国海南省で2年ぶりに開幕した(期間は21日まで)。20日には習近平・国家主席が出席し、米中企業座談会が開かれる予定となっている。香港の各指数は朝方に弱含んだものの、本土株上昇をにらみながら程なくプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.4%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.8%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が4.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が6.1%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.6%、北京汽車(1958/HK)が3.4%、東風汽車集団(489/HK)が3.3%ずつ上昇した。世界最大級の自動車展示会「第19回上海国際自動車工業博覧会(2021年上海モーターショー)」が19日開幕するなか、投資家の注目が集まっている。
 スマートフォン部材・組立や半導体の銘柄群もしっかり。前記した舜宇光学科技のほか、高偉電子(1415/HK)が3.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.7%高、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が1.6%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.6%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.3%高、華虹半導体(1347/HK)が1.6%高で前場取引を終えた。
 旅行やカジノなどレジャー関連も物色される。旅行では、エアラインの中国南方航空(1055/HK)が3.4%高、中国国際航空(753/HK)が2.0%高、中国政府系旅行会社の香港中旅国際投資(308/HK)が4.5%高、旅行予約サイト運営の同程芸龍HD(780/HK)が2.8%高、航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が2.3%高、「ペニンシュラ」ホテルチェーンの香港上海大酒店(香港上海ホテル:45/HK)が2.9%高で引けた。カジノでは、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が5.5%高、新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が2.5%高と値を上げている。来月のメーデー連休(1〜5日)を控え、業況の改善が期待された。コロナ感染拡大の収束後で初の大型連休を迎える。
 そのほか、本日は中国の旅行サイト大手で、米ナスダック市場に上場する携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が香港メインボードに重複上場した。前場の終値は、公募価格を3.5%上回る277.40香港ドルとなっている。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.30%高の3471.17ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。空運株、ハイテク株、素材株、医薬品株、金融株、不動産株、娯楽関連株なども買われた。


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